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テレビのデジタル化がドライビングフォースとなり、全ての情報メディアが一旦、収縮する時代の羅針盤

スマート革命とサーバービジネスの創造的破壊、Open Compute Projectは既存のサーバービジネスを潰すのか!!?

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<序文>

 日本にもフェースブックの提唱する「Open Compute Project」の推進団体(オープンコンピュートプロジェクトジャパン)が発足しました。フェースブックは自社サービスを支えるデータセンターの仕様(フェイスブックなどが開発したコスト効率が高く、消費電力効率の良いサーバーやストレージ、ラックなどの設計図をオープンソース化)を公開しています。その狙いは「ハードウェアベンダーが主導するモデルからデータセンター運営事業者やサービス提供者が主導するモデルへの大きな転換期」への対処です。

オープンコンピュートプロジェクトジャパンは日本語化や普及活動、更には将来の日本からの貢献も視野に入れていると言われています。

グーグルやフェースブック、アップル、アマゾン、ラックスペースなどは信じられない位の低価格でサーバーなどを組み立て、調達していると見られています。その結果、とんでもなく安いクラウドサービスを提供しています。無論。低電力、省エネもターゲットに入っています。

これが国内に普及すればクラウドコンピューティングにおける安いセンター建設や安いサーバー調達のノウハウの秘密が一般企業のIT部門にも伝わり、一般企業のサーバー調達も根本から変わるかもしれません。そうなればブランド・サーバー企業は創造的破壊の波に襲われ、大赤字を出した国内の家電敗戦が波及します。

筆者はいよいよ日本のサーバービジネスにもスマート革命および第三次産業革命が本格的に始まるのかと思うと感無量です。正に戦国時代、ポルトガルから鉄砲が伝来したような種子島にいる感覚で見ています。

引用

20114月にFacebook社が提唱したOpen Compute Project (OCP) は、スケーラブルなコンピューティングにとって、最も効率の良いサーバー/ストレージ/データセンターなどのハードウェアを設計し、また、提供していくた めの、エンジニアのコミュニティです。クラウド・ビジネス・アライアンス 、Agile_Cat、株式会社データホテル、一般社団法人クラウド利用促進機構の4団体は、OCPの活動に賛同し、日本市場に向けてOCPの存在と意義 を広報するとともに、日本からの提言も行うため、2013117日に「オープンコンピュートプロジェクトジャパン」 (Open Compute Project Japan = OCPJ) を設立いたしました。

これまでのハードウェアベンダーが主導するモデルからデータセンター運営事業者やサービス提供者が主導するモデルへの大きな転換期を迎えよ うとしている今、「オープンコンピュートプロジェクトジャパン」は、高効率で低コストのデータセンターを追求するワールドワイドなエコシステムを推進する ことにより、業界とエンドユーザーに貢献したいと考えています。何しろ本家ではARMプロセッサーのサーバー活用も研究対象にしています。

OCPJは、まず日本におけるOpen Compute Projectの普及の手助けのために、いくつかの技術文書を和訳して本サイトに掲載していきます。また、日本からのOpen Compute Projectへの貢献について議論を開始します。

引用終わり

オープンコンピュートプロジェクトジャパン

 

The fourth Open Compute Summit is January 16-17, 2013

 

★★ The market for traditional servers is being enveloped by the cloud 

 

★★ Open Compute Projectに賛同する団体、日本で発足

  Open Compute ProjectによるAMDマザーボードの設計、デザインの標準

Amdmotherboard

Open Compute Projectによるインテルマザーボードの設計、デザインの標準

Intelmotherboard

   <出所:オープンコンピュートプロジェクトジャパン>

 

<フェースブックなどは台湾企業から調達>

  クラウド関連のサービス企業は調達先を最早、IBMやHP、デルなどのサーバーメーカーには委託していません。その結果、ブランドサーバーメーカーのハードウエア売り上げは急速に下がり始め、デルは上場をやめて株式非公開のプライベート企業を検討、HPは再度、事業の分割の検討を始めたと報じられています。

 一方フェースブックの調達先は台湾のクワンタ、ラックスペースの調達先は台湾のウイストンとクワンタです。(Wistron and Quanta)共にブランドメーカーの為にサーバーを提供した経験のある企業です。また米国のベンチャー企業ではスーパーマイクロ(Supermicro)の名前もあがっています。言ってみればパソコンを買わないで、秋葉原で部品だけ買ってきて、近所の素人の御兄さんにおこずかいを挙げて組み立ててもらう感覚です。その為のデータセンターのデザインや設計をオープンソース化して、皆でオープンな議論をする形でユーザー企業主導で対処する訳です。(この個人版がクリス・アンダーソン氏が提唱するメイカーズです。)

オープンコンピュートプロジェクトジャパンの啓蒙活動が功を奏すれば日本の一般企業も台湾の企業から直接、調達する時代が来そうです。そうなればこれは一種の中抜きですからかなり基幹システムの運営コストは安くなります。

重要なのはブランドサーバー「モノ」ではなく「サービス」ですから。

<新しい産業革命の始まりか>

 今回のデータセンターのコスト削減の動きは単なるダウンサイジングと捉えるのは視野が狭いと考えられます。ムーアの法則(半導体の値段は18カ月で半分になる)やギルダーの法則(ネットワークの値段は2年で半分になる)の上にモジュール部品によるパソコン型の組み立てが可能な状況はテレビやスマートフォンなど家電の値段をどんどん安くしました。それが上述したサーバービジネスだけではなく、家電や自動車、重電などあらゆる機械に及び始めています。(更にシャツなどにチップが付きます)これがモノのインターネット、スマート革命時代の世界の姿です。

生産性が高まったハードウエアとネットワークの上にオープンソースなどを活用した安く洗練された「サービス」がどんどんでき始めています。このアップル、アマゾン型のサービスがメーカーズと呼ばれている個人や重電にも波及し、コマツは豪州でブルドーザーを遠隔運転し、ヤンマーは販売済み機器の遠隔診断を実現しています。GEの産業インターネットはそれを本格的に広げます。こうして一部の先進メーカーはサービス業へと転身を始めています。

 

データセンターやサーバーのデザインや設計のオープン化はこの「モノのインターネット」=スマート革命のトレンドに沿っています。

まさに「モノ支配論理」から「サービス支配論理」への移行が始まりました。

 

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