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ついに出るか!?日本発のグローバルスマホ企業、 750万ダウンロード達成の「Nubee」さんの資金調達に見る今後のアプリ市場とかいろいろ。

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今日ジャフコから資金調達を発表したベガさんですが、彼ら自身は家具の通販サイトの大手です。調達資金は子会社のスマートフォン向けアプリ開発企業「nubee」さんの人材採用などに使われるようです。私も以前から大注目していた企業だったので、今回のリリースは純粋に嬉しいです。

http://jp.techcrunch.com/archives/jp20111011vega-corporation-nubee/

Vega_nubee_2
そのnubeeさんの実績ですが、驚異的なアプリのダウンロード数とユーザ数で、世界的に見てもアプリディベロッパーとしては上位にランクインするレベルだと思います。有名なアプリ「コインパイレーツ」は3ヶ月程度で世界で250万ダウンロードを超え、先日リリースした「ジャパンライフ」は2ヶ月で200万ダウロード越えを達成。テッククランチの記事によるとトータルで750万ダウンロード、デイリーで80万人が彼らのゲームで遊んでいるようです。スマホでアプリを使ったことがある人であれば、ストアやマーケットのランキングで一度は目にしたことがあると思います。nubeeさんはシンガポールに本社を構えて、現地のクリエイターやエンジニアをガチで採用して、国内企業のグローバル化のお手本といえるような展開をされています。実際に私も気になって仕方なかったので、nubeeさんの本社に8月に突撃したことがありました。(結構シンガポールの中心地から遠いです笑)

とても設立から半年程度とは思えない速度で成長していてオフィスは活気に満ちていました。ご担当者と話をしていて一番強く感じたのは日本企業としての認識や日本市場に対する執着がほとんどなく、いきなり世界市場を見て、プロダクトを開発してマーケティングをしているという点です。簡単にいうと「日本市場」をスルーしてシンプルに世界で勝つためにはどうすれば良いかを考えていました。

国内で商売すれば、必ずスマートフォン市場はキャリアの動向や広告代理店、コンテンツプロバイダーの業界動向にビジネスが左右されてしまいます。ただかえってこういった認識はビジネスの規模に制限をかけてしまう「足かせ」でもあるんだなと気付かされました。

業界のコネクションや人脈がないと成功しにくいというのも、企業や経営者側のいいわけで実際は、海外だろうが日本だろうがビジネスを拡大することはできるし、グローバル化も難しくないということを今回はnubeeさんに教えて貰ったような気がします。重要なのは、いかに「日本」という今までの枠組みにとらわれず、シンプルに考えて実行出来るかどうか、言うのは簡単ですが実行して結果を残すのはやはりすごいです。

そして今回の調達と実績で、国内のコンテンツプロバイダーやスマホアプリ企業はひとつのロールモデルを得たと思います。アプリやゲームであれば、B2Bビジネスのように海外展開の障壁はないですし、言語対応さえすれば場所も選ばずにタイトルをリリースしてビジネスができます。スマホ市場は国内はまだまだガラケーに比べれば小さいですが、世界共通のプラットフォームなのでアプリは国内
を狙う必然性はなくなってしまっています。投資対効果の観点から見ればアメリカや中国の市場を無視してアプリを開発するほうがリスクが高いかもしれません。

そしてスタートアップ・ベンチャー業界の疑問にも答えを提示してくれたよう気がします。日本にはスタートアップが育つ環境がない、投資家が少ない、エンジェルも少ないという話はシリコンバレーと比べてよく語られます。起業家からしてみれば資金が集まりにくいのは非常に痛い話です。しかし投資家からシてみれば「面白い企業」がいないから投資をしないだけで、ニワトリかタマゴの議論になりがちなような気がします。

ただ今回のnubeeさんの件で、日本の投資環境は資金調達が難しい理由にはまったくならない、本当に実力のある企業はどんな状況だろうと資金も人材も集まるものなんだなと強く感じました。そういう意味で「起業家」VS「投資家」の中で、まず意識を変えなければいけないのは「起業家」であり、その起業家がエンジェルになって好循環が出来るのだろうなと思います。

一部で日本の起業家はタレント化しているなんて記事がはてなに出てましたがその方向性は一部あると思います。日本だけで見ればITの業界は非常に狭い村のようなところで、必然的に「キーマン」の趣味や好き嫌い、その人に近い関係の人達で資金やビジネスが回ってしまう傾向ができつつあります。企業名や社長は有名だけど何しているかよくわからない企業が存在しているのもここに原因があると思っています。

http://anond.hatelabo.jp/20110824130137

今日のリリースは、そんな流れもすべて吹き飛ばしてしまう程のインパクトがあり、事業・起業家はやはり「プロダクト」で「中身」だという本質を再認識させてくれた気がします。コレを気に色々な企業が海外で勝負しにいき、そのノウハウが市場に共有され、外貨を稼いでこれる日本人が増えればIT業界から日本も一歩先へ進むことができるかもしれません。

話は変わってしまいますが、スマートフォン市場に全体に大きなチャンスがあるという内容で、前回共同でセミナーを開催させて頂いたアドウェイズの山田さんが本を出していたので御紹介します。

スマートフォン チャンス! iPhoneとAndroidが生んだ巨大ビジネス市場の攻略法
http://amzn.to/qJcCfc

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このフェーズでリスクが取れるベンチャー企業には、スマートフォン市場はまさにチャンスにあふれた宝の山といえるかもしれませんね。

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