【57.0%】 ノーネクタイだと礼儀に欠ける、のか
そろそろ梅雨明けの時期となり、ここ数日で名古屋には例年のネッチョリ空気が満ちてきています。今年は幾分過ごしやすいのかと思ったのは、残念ながら幻想だったようです。私の職場でも6月半ばからクール・ビズが導入となり、ネクタイ族が急激にいなくなりました。でも名古屋特有のまとわりつくような暑さには、ネクタイはずしたくらいじゃねぇとボヤキも聞こえてきます。
さて、内閣府から「クール・ビズに関する特別世論調査」なる報告が発表されています。それによると、
- クール・ビズに賛同する:83.5%
- 職場でクール・ビズを実践している:【57.0%】
という結果が出ています。ちなみにクールビズの実践率は、2005年調査:30.9%、2007年調査:46.6%となっており、今回の調査ではじめて過半数を超え、徐々に浸透してきていることを示しています。
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このクール・ビズ、元々は
- (2005年、)第1次小泉内閣第2次改造内閣にて環境大臣に就任した小池百合子が、内閣総理大臣の小泉純一郎から、「夏場の軽装による冷房の節約」をキャッチフレーズにしたらどうかとアドバイスされた。
- それ以降、環境省が音頭をとり、ネクタイや上着をなるべく着用せず(いわゆる「ノーネクタイ・ノージャケット」キャンペーン)、夏季にセ氏28度以上に設定された冷房に対応できる軽装の服装を着用するように呼びかけている。
※以上、Wikipedia「クール・ビズ」より一部引用
というのが起源。そして今では「チーム・マイナス6%」が推進の舵取り役となっており、温暖化抑制の重点施策として、政府としても率先して取り組んでいるわけです。
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政府としては、提唱して5年目で実施率が5割を超えたというのは、まずまずの成果だと胸を張りたいところでしょう。折からのエコブームも、実践する企業の背中を押しているようです。とかく横並び意識が強いと言われる日本人ですが、政府が推進し、実践率も過半数を超えてきたことで、今後はより浸透するようにも思います。
私個人的には、ネクタイ大嫌い人間なので、どんな理由であってもネクタイをはずせる口実が提供されることは大変ありがたいことです。みなさんがネクタイ好きかどうかは別としても、先の調査結果でもクール・ビズ賛同者が8割を超えているわけですから、今後もっと実践率が上がってきても不思議ではありません。
ただ、ビジネス場面ではネクタイをはずすことに抵抗感がなくなった、というわけではないようです。日経BP社が、クール・ビズ提唱直後の2005年に実施したアンケートによれば、クール・ビズは浸透すると思う(28.3%)に対し、浸透しない(50.7%)とダブルスコアという結果が出ていました。
浸透しない理由として、「上着とネクタイが礼儀と考える人がまだまだ多い」「顧客とのビジネスシーンでは、相手もそうでないと普及しない」といった意見が多数派だったとのこと。もちろんこの数年で意識は徐々に変わってきてはいると思います。しかし現在も、営業職やサービス職など、ネクタイをなかなかはずしきれないジレンマを抱えている人たちも多いのは事実。このあたりが変わらないと、今後浸透率の上昇にはブレーキがかかる可能性もあります。
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またまた個人的な意見ですが、この時期の光景としてよく目にする「スーツ着ていた状態からネクタイだけはずしてみました」的クール・ビズ、これがいけないんじゃないでしょうか。白いワイシャツでネクタイだけはずすと、どうしてもだらしがなく見えてしまう(すみません、個人的印象です)。このだらしなさが、営業や接客ではダメだよってことですよね。だったら、ネクタイはずしてもだらしなくないような服装にすればいい。
個人的には、ネクタイしてても髪の毛ボサボサだったり、ヒゲがきたなかったりする方がよっぽど礼儀知らずかと思うわけですが。「ネクタイないと失礼なんじゃないの~?」っていう長年かかって出来上がった固定概念ってやつが一番の敵なのかもしれません。
結局行き着くところは、横並びなら安全だという意識の問題と、長年ネクタイ締めてきた人たちが急にネクタイはずしたら格好悪くなっちゃったというセンスの問題、ということになるのでしょうか。。。
※タイトルの言い回しを一部変更しました 7/16 11:53