「テレビ番組を観ながらネットする」行為、米ネットユーザーの17%が経験
人気テレビ番組が放送されている時間には、その番組に関するキーワードがTwitterのトレンドにいくつもランクインする――もはや珍しい現象ではありませんが、米国で行われたアンケートにより、この傾向が改めて裏づけられています:
■ Social Media Brings New Engagement to TV (eMarketer)
24/7 Wall St.とHarris Pollが共同で行った調査の結果について。米国のネットユーザーを対象に、「テレビ番組に関するコメントや文章等を投稿したり、それを見たり読んだりするためにネットやソーシャルメディアを使ったことがありますか?」という質問を投げかけたところ、43%が「はい」と回答。さらにその内訳は以下の通りだったそうです(複数回答可):
- 番組開始前に使ったことがある: 18%
- 番組放送中に使ったことがある: 17%
- 番組終了後に使ったことがある: 33%
またこの傾向は、18歳から34歳までの年齢層でより顕著に見られたとのこと。ちなみにグラフが以下のようにまとめられています:
また昨年ニールセン社が発表した調査結果によると、米国内の消費者がテレビとインターネットを同時に利用している時間は、1カ月平均で約3.5時間。さらに「月に1回以上はテレビとインターネットを同時に利用する」と答えた人は約59パーセントで、どちらも増加傾向にあるそうです。こちらは「ながら視聴」の傾向を見るもので、必ずしも「テレビに関するコメントを投稿する/読む」という行為とイコールではありませんが、同時に使っていればテレビに関する何らかの行為をネット上で行う可能性が高まると言えるでしょう。
この結果、リアルタイム視聴の復活ということで、マスメディア関係者にとっては喜ばしいことかもしれません。確かにその側面はあるのですが、あくまでも視聴者が(リアルタイム視聴に復帰して)楽しんでいるのは「リアルタイムのコミュニケーション」という要素が強いことに留意する必要があるでしょう。そのようなコミュニケーションを促す、支援する仕組みをコンテンツ提供者の側からも用意するという姿勢が無ければ、再び他のエンターテイメント系コンテンツに消費者を奪われるという可能性もあるのではないでしょうか。
【○年前の今日の記事】
■ ウィキペディア・ジャーナリズム (2009年6月30日)
■ マナー違反と言う前に (2008年6月30日)
■ 写真の旅 (2006年6月30日)