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決して最先端ではない、けれど日常生活で人びとの役に立っているIT技術を探していきます。

大阪で視野の狭さに気づかされた件

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出張で大阪に着ています。先ほど、地下鉄(御堂筋線)に乗ろうとしてアタフタとしてしまいました:

osaka_subway

「きっぷ購入」ボタンを押しているのに、料金を選ぶ画面に遷移しない……あ、きっと「地下鉄きっぷ」ボタンを押せばいいのだと思い、押したのですがまだ遷移しない。さらに「きっぷの枚数」「継続する線」などのボタンをあれこれ押したのですが、さっぱり反応してくれません。いったい何が悪いのでしょうか?(ヒントは上の写真)

……ハイ、賢明な皆様はもうお分かりですね。操作する前に、お金を入れなければならないのです。画面の上にデカデカと書いているじゃないですか!

先日、「子供の証言の方が信頼に値する」という研究結果を報じる記事を読みました(英文ですが、興味のある方はこちらからどうぞ)。簡単に説明すると、子供は「事実の積み重ねを記憶する」のだそうですが、大人になると「意味を記憶する」ようになってしまうのだとか。極端な例で言えば、ジーンズをはいている女性が通りかかった場合、子供は見たままを記憶するのに対して、大人は「女性 -> 女性はスカートを穿くもの -> スカートを穿いた女性」という記憶になってしまうわけですね(もちろん僕は「女性はスカートをはくべき!」などと考えているわけではありませんよ)。「新しい発想を出そうとする場合、経験が邪魔をする」というのも、同じ仕組みで考えられるでしょう。

さてさて、僕の言い訳に移りますが、僕がなじみのある券売機はお金を後に入れても動くタイプです。「お金を先に入れないと動かない」「その注意がデカデカと画面に書いてある券売機」などあるはずかない、と思い込んでいました。いや、ちょっとでも

「なんだこのUIは!ボタンばかりで分かり難いじゃないか!!」

と心の中で罵ってしまった自分を反省したいと思います。

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