なんでもセラピー
セラピーと言えば、人間相手と思いきや。ロサンゼルスには「クローゼットセラピー」が登場しているそうです:
■ Closet therapy (Springwise)
クローゼットを診断・補修するサービス……ではなく、クローゼットの中にある洋服を診断してファッションについて助言してくれるサービス"Barbra Horowitz"について。申し込むと専門家が家を訪れ、着こなしの提案だけでなく、服の修繕や廃棄・転売までサポートしてくれるそうです。一般人向けにファッションのアドバイスをしてくれるという点で、「パーソナルスタイリスト」に近いサービスかもしれませんね。
パーソナルスタイリストが「買い物代行」や「着こなしの相談」といったスポット的なサービスであるのに対して、クローゼットセラピーはより包括的なサービス、と位置づけられるでしょう。一着、二着のアドバイスではなく、クローゼットの中身全て=その人のファッション全体を変えてしまうというのが、「セラピー」という言葉が使われている所以かもしれません。いずれにしても、かつては芸能人や政治家など限られた人々しか頼れなかった「スタイリスト」という専門家が、個人でも利用できるようになっているわけですね。
このサービス、何も直接自宅に訪れなくても、ネット経由で十分対応可能ではないでしょうか。遠隔医療ならぬ、遠隔クローゼット診断です。例えば時間はかかりますが、持っている服を撮影して送ってもらえば、着こなしの提案や「次にこれを買うべき」「これは捨てるべき」といったアドバイスはオンラインだけで可能なはずです。クローゼット全体でなくても、よく女性誌でやっているような「この5着で、オフィスの着こなし1週間!」みたいな助言はできるように思います(僕は当然女性ではないので、よく分かりませんが)。
そう考えると、ファッション以外の分野でも、専門家が一般人のためにサービスを展開するという可能性が考えられるかもしれませんね。例えば冷蔵庫の中の食材を撮影・送信すると、有名シェフが「こんなレシピがあるよ」と提案してくれるサービスとか(題して「冷蔵庫セラピー」!?)。他にも本棚や机の上、オフィスのキャビネ、PCのデスクトップや中身などなど、専門家のセラピーを待っている分野がまだまだあるかもしれません。