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オープン・キーワードの効果

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以前個人ブログ(Polar Bear Blog)で書いた「早起きできる8つの方法」というエントリに、再びアクセスが集まっています。なぜだろう、とログ解析してみたところ、ITmedia さんでこんな記事が掲載されていたのですね:

意外なLifeHackを見つける“つの方法” (ITmedia Biz.ID)

「つの方法」というキーワードで検索をかけると、様々なライフハック系記事が見つかりますよというテクニック。この記事を読まれた方が実際に「“つの方法”検索」を試されて、前述のエントリにアクセスしていただいているようです。ITmedia さん、ありがとうございます(って僕のために書かれた記事ではありませんが)。

「ブログの書き方」「SNS登録者数」などのようなキーワードでは、ゴール(得たい結果)が最初から想定されています。これに対し「開いた」フレーズ、すなわち上記のような「つの方法」「つの理由」といったキーワードなら、意外な発見が導かれるわけですね。イエス/ノーで答えられる質問のことを「クローズド・クエスチョン」、自由な回答ができる質問のことを「オープン・クエスチョン」といいますが、「つの方法」は「オープン・キーワード」と呼べるかもしれません。

この「オープン・キーワード」、Google アラート(ニュース検索)と組み合わせるとなかなか面白いですよ。自分の話で恐縮ですが、例えば僕は以下のようなキーワードを登録しています:

  • 増えた or 増えている
  • 減った or 減っている
  • 人気だ or 人気を集めている

などといったキーワードにひっかかるニュースを読んでいると、自分では気づかなかった社会の変化の一端を見ることができます。このキーワードで見つけた記事をいくつか挙げてみると:

旅行者動向2007、旅行市場は旅行好きに支えられている-財JTB調査 (トラベルビジョン)

これによると、10年前と比較して日本人の国内宿泊旅行数は減少傾向にあるものの、「旅行好き」な人々は旅行頻度が落ちておらず、年に3回以上行っている人が増えているという。これらの層は、「未知のもの」や「美しいもの」に触れて感動したい、という意識を持っている人が多く、1回の旅行にかける費用が平均に比べ高い。このようなことからJTBFでは、昨今の旅行市場が旅行好きな人々に支えられていると分析している。

国産の強み生かす好機/野菜輸入減少 (日本農業新聞)

2007年上半期(1~6月)の生鮮野菜の輸入量が、40万7000トンと、5年ぶりの低水準になった。国産相場の低迷が最大の要因だが、新たな変化も見えてきた。世界的に進む食品の安全対策や気象変動、各国の購買力の強まり、円安も輸入に影響し始めている。産地は今、こうした新たな変化の分析や備えが求められている。

生鮮野菜の年間輸入量が史上初めて100万トンの大台に乗ったのは一昨年で、上半期は60万トンを超えた。今年は40万7000トン。過去最多の年より4割減、前年と比べ2割減った。これは02年の39万9000トン以来の低水準だ。

カレーの魅力、大学で学ぶ 歴史やスパイス、公開講座で (asahi.com)

企画した明大リバティ・アカデミー事務局の杉浦哲也さんは「大学の足元の神保町は特徴あるカレー店が多い。アカデミックに楽しみながら地元を知ってもらえたらと、05年に始めた」といい今回が3回目。2月中旬に募集を始め、すぐに定員に達したほどの人気だ

 「次第にブランドカレー志向が高まっている。いわばカレー好きの二極化。それが、この講座に結びついたのでは」と新宿中村屋の二宮健総料理長(71)は見る。

こんな感じ。これだけでなく「深刻化している」「流行している」などといったフレーズも考えられるかもしれませんね。面白いな、と感じた方は、ぜひ一度お試しを。ただオープン・キーワードの性質上、自分にはまったく興味の無い記事も配信されてくるという点だけはご了承下さい。

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