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チャンスとしての「炎上」

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またまた最近読んだ本の話題で恐縮ですが、昨日『ブログ炎上-Web2.0時代のリスクとチャンス』という本を買い、一気に読み終えました。元ライブドアの伊地知晋一さんが書かれた本で、タイトルの通り「炎上」をテーマにしています。ちなみにご存知の方も多いと思いますが、伊地知さんは ITmedia で「ネット時代の新潮流」という連載をされていたことがあり、その第6回でも「炎上」に関する記事を書かれています:

なぜ起こる? 「炎上」の力学 (1/2) (ITmedia アンカーデスク)

で、今回の『ブログ炎上』ですが、改めて「炎上」という現象を考えてみる上で良い参考となりました。ページ数が若干少ない(あとがきも含めて158ページ)ので物足りなく感じる面もあったのですが、「炎上」という言葉の登場からつい最近の炎上ケースまで(ITmedia オルタナティブブログで起きたあの炎上も!)網羅されていて、何が炎上の原因となるのか・炎上を生き延びたブログはどんな対応をしたのかを実例から見ることができます。また切込隊長BLOGの山本一郎さんとの対談では、「炎上させる側の意見」という貴重な(?)情報も。

副題に「Web2.0時代のリスクとチャンス」とあるように、この本では「炎上」を絶対悪とは見なしていません。逆に殺到するコメントの中に有益なものが含まれているケースが多いことや、丁寧な対応をすることによって炎上前よりもアクセスが増えるケースなどが解説されています。いかに「炎」の中から耳を傾けるべき声を聞き取って、それを真剣に受け止めるか -- 佐々木俊尚さんが仰るところの「スルー力」があるかどうかが「炎上」をチャンスにするカギと言えるのではないでしょうか。(ちなみに佐々木さんと伊地知さんの対談も同書に収められています。)

実際には「炎上」する自分のブログを前にしてパニックになり、不適切な対応(コメントを削除したり閉鎖したりするなど)を取ってしまう->さらに炎上が広がる、というケースが多いわけですが。僕も正直言って、炎上を目の前にしたら冷静に対応できるかどうか分かりません。しかし少なくとも、炎上すること自体は問題ではない、どう対応するかが問題となるかどうかを決めるのだということを肝に銘じておきたいと思います。

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