秘密結社とSNS
今週の【黄金の金曜日】は「あつまり」とのことなので、僕も1つエントリ。
アメリカに「スカル・アンド・ボーンズ(Skull and Bones, S&B)」という秘密結社があります。イェール大学の学生が組織するクラブで、1832年から続くという由緒あるもの。秘密結社といっても既に公に知られる存在になっているわけですが、メンバーは組織について永遠に沈黙を守ることが要求され、その実態は謎につつまれているとのこと。
メンバーにはブッシュ大統領親子も含まれ、父親の方のブッシュは内閣に5人の S&B メンバーを入れたことなどから、「世界を牛耳る秘密結社」というイメージが憑いているようです。実際に Google で検索をかけると、その手の「陰謀論」が次々とヒットするのですが・・・こういった議論に付き合ってもロクなことがないので、ここでは無視します。
面白いのは、その入会時の儀式。Wikipedia の記事によれば、「メンバーは入会時に過去の恥ずかしい秘密を暴露させられ、その秘密を共有することによって結束を深める」そうです。秘密を共有することによって、組織の実態がバラされることを防ぐと共に、「オレたちは秘密を教えあった仲」という仲間意識が働くのでしょう。大学生が「僕は10歳までオネショしてて・・・」などと打ち明けあう姿を想像すると笑えますが、強固なコミュニティを形成するという点では理にかなっています。
考えてみればSNSも、メンバーの招待が無いと参加できないという点では、一種の秘密結社のようなものです(招待抜きで参加できるサービスもありますが)。現実世界の秘密結社が、どのようにして組織の結束を維持しているかを調べてみたら、何か参考になることがあるかもしれません。メンバー登録時に「あなたの恥ずかしい秘密を書いて下さい(※入力必須)(※入力された内容は必ず表示されます)」と要求されるSNS、なんてあったら、S&B並みの結束力を持つオンライン・コミュニティが形成できるかも(僕は参加したくありませんが)。
デジタル化の時代ですから、もしかしたらS&Bやフリーメイソンといった秘密結社も、組織の維持にデジタルツールを活用しているかもしれませんね。秘密結社SNS、なんてカッコイイですが、秘密だけに存在を知ることができないのが残念です。