「走れ！プロジェクトマネージャー！」

　時々、「センスのあるやつ」、とか「あいつはセンスがない」という言葉を聞きます。センスって何でしょうか？特に、仕事をする上でのセンスとは、どういったことを指すのでしょうか。

　僕が考えるセンスは、一つにはツールを使いこなす、ということなのではないか、と思っています。

　ツールには、物理的なツールと、スキルに相当するツール、技法などがあります。

　物理的なツール、の代表格がPC（僕は、パソコンと呼ぶより、PCと言い慣れていますので）でしょう。PCを使いこなしている人と、PCに四苦八苦している人とでは、仕事のスピードはもちろん、質にも違いが出てきます。

　僕が過去に携わったプロジェクトの中にいた人で、PCを得意としない人がいました。しかし、「Excelで提出しろ」と言われたようで、懸命にExcelを使っています。何とか頑張って、Excelの関数を利用して表を仕上げようとした結果、その日の彼は徹夜になってしまいました。

　結構笑えない事実ですが、皆さんの周りにはそんな方はいないでしょうか。

　PCは道具です。（この際、思い入れがあるとか、ないとか、はさておき）その道具を使いこなせることで、かなり仕事にかかる時間は短縮されます。あるいは、同じ時間をかければクオリティが上がります。

　簡単なことで言えば、Windowsのショートカットキーを色々と知っているだけで、ずいぶんと楽ちんです。例えば、ExcelやWordで書類を作成しながら、Ctrl+Sで上書き保存するのと、いちいちファイル→上書き保存をクリック、ではずいぶん違いますよね。そういったことの積み重ねだと思います。

　会議の議事録をとるにしても、Wordかテキストエディターしか方法を知らない人と、会議によってFreeMindなどを使い分けている人とでは、後で見たときの利用方法が異なってくることもあります。

　ツールや技法の中には、プロジェクトマネジメントやファシリテーションというものもあります。プロジェクトマネジメントのツールや技法を知っているのと、知らないのとではずいぶん違います。

　スコープを定義し、アウト・オブ・スコープも定義する。それによって、お互いの齟齬がなくなり、抜け漏れがなくなります。「あれ？○○って、あなたの仕事なんじゃないの？」なんてことはなくなるわけです。

　ファシリテーションを駆使することで、少なくとも会議が良くなります。使いこなせば、会議のみならず、プロジェクト全体が良くなります。

　しょせんツール、されどツール。使いこなすことで、ずいぶんと楽ちんになる、と考えています。