秋葉原通り魔事件の公判の記憶
»
また悲しい事件があったそうです。広島市のマツダ本社工場に乗用車が侵入、次々と人をはね一人が亡くなりました。
実は以前、秋葉原の通り魔事件の公判を傍聴して参りました。時間の流れか、平日だからか、大きな法廷だったからか、抽選になることなく傍聴券を受け取り開廷を待ちました。
内容の詳細についてはいくつかの新聞がまとめていますので私がここで詳しく語ることはしません。一言だけ、ある証人の方(目撃者)の言葉が印象に残りました。
「あなたが帰ってくる場所はもうないですから。」
最終的な判決がいつになるかはわかりませんが、これまでの報道や公判内容などからすればこの言葉のとおりになるのではないかと思います。それでもきちんと手続きが踏まれ、検察官、弁護士、警察官、証人、裁判官と多くの人がこの事件に関わっています。どうしてこうなってしまったのだろう、そんな思いが頭から離れませんでした。
私は確かに東京地裁の第104号法廷の傍聴席に座っていました。しかしテレビで見た被告が同じ部屋にいても、なぜかこれが現実に起きた出来事であると感じられませんでした。
あの事件から我々は何かを学んだのか。それとももっと偉い誰かが素敵な解決策を考えてくれると待っているだけなのか。それは政治家なのか、企業家なのか、学者なのか。
以前からそういったもやもやを感じており、いっそのことと思い傍聴してみましたがもやが晴れることはありませんでした。今もなおその思いは続いています。
SpecialPR