様々なリコール情報を集めたサイト
リコールナビという大量のリコール情報が集積されているサイトがあります。昨日、メーカー横断的にリコール製品を回収してくれるサービスがあると良いのにな、という旨のエントリを書いたところ、コメント欄でリコールナビの存在を知りました。
とても便利です。食品・自動車・電気製品から衣料・楽器まで幅広く情報が集まっており、思わず家にある家電を10個くらい検索してしましました。該当するものは1つもありませんでしたが、似た型番の洗濯機がリコール対象となっており、念のためメーカのサイトで確認しました。結果、リコール対象外のようで安心しました。
基本的なリコール情報は以下の要素から構成されるようです。
- 該当商品
- リコールになった理由
- 対応策(交換・返金など)
- 連絡先
- 商品の引き取り窓口の住所・電話番号
これに加えてこちらのサイトには「友達に教える」というボタンがありました。確かに友達が使っている製品のリコール情報を見つけたら教えてあげたくなります。それよりも深刻なのは「贈答品」でリコールが発生してしまう場合ではないでしょうか。最近も北海道のおみやげで賞味期限切れ商品の再出荷などの不祥事がありました。気持ちを込めて送るおみやげの品で腹痛でも起こしたら洒落になりません。もし自分が誰かにあげた製品のリコール情報を見たら、大事にならないうちに「友達に教える」をしたほうが良いと思いました。
実は私が結婚した時の結婚祝いに親しい友達から加湿器をいただきました。特徴的なデザインにより、色々なメディアに取り上げられた製品です。友人から受け取る時に「説明書をよく読んで使うようにって店員さんが念を押してたよ」と言われました。その加湿器は水をヒーターで加熱するだけの簡単な構造なので不具合を起こしそうにないのですが、友人の指示通りに説明書を読み、念のためネットのクチコミを検索しました。そこで見かけたのはリコール情報でした。型番が違うので私の手にしたロットは対象外でしたが、半年前に同じ製品がリコールになっていました。もらった製品はその改良版のようです。
不吉なものを感じつつ、慎重に水をセットしてスイッチをいれます。「ピーピーピー」動きません。説明書通りにトラブルシューティングを行い、再チャレンジします。「ピーピーピー」動きません。再々度のチャレンジで動き始めました。しばらく使っていると加湿器のまわりの床が結露しています。蒸気の拡散力が低いために、加湿器の周りの空気が過加湿状態になっているようです。坊主憎けりゃとでも言うのでしょうか、そのような欠点が目に付き始めると他の事まで気になり始めます。もらいものとは言えだんだん腹が立ってきました。デザインが良いと言っても本体だけで電源コードは何のこだわりもない真っ黒の無粋なコードだし、音はボコボコ言ってうるさいし、大きさの割りに加湿力がないし、表面の光沢加工が甘いためか光の加減で凹凸や研磨の跡が見えて気になるし、何より構造的に水の補充がやりにくい上に原因不明のエラーになる頻度が高すぎる!
そういうわけでお客様コールセンターに電話しました。エラーが発生しまくって使い物にならない旨を伝えたところ、交換しても良くなるとは言えませんが交換しますか?という微妙な回答をいただきました。なんでも、室内の湿度を測るための湿度センサーが、水タンクの取り付け口のすぐ近くに設置されているために高頻度で湿度100%エラーが発生してしまうとか。対応した人に伺ってみると、同様の不具合への苦情は少なくないのですが、現時点では解決方法は無いとのこと。その言葉を聞いて、今度はその商品を買ったというお店に電話して返品が可能かどうか聞いてみました。不具合を伝えた上で「メーカーの人が新品に交換しても改善しないって言うのですが、返品できますか?」と聞いたところ返品OKとのことでした。その後、切り出しにくかったのですが加湿器をプレゼントしてくれた友人に事情を話して了解を取り、返品してきました。なお、現在もこの製品は販売されているようですが、バージョンアップに成功したようで良い製品に生まれ変わったそうです。
友人が気持ちを込めて送ってくれた製品が不良品だったことについて、メーカーには大きな憤りを感じました。その製品さえしっかりしたものであれば私も友人もお店の人も不愉快な思いをせずに済んだはずです。製品は気持ちを込めて贈答されることもあります。どのような製品も不良品を無くす努力は必要ですが、贈答が予期されるような商品はとりわけ不良品を無くすように注意しないと不愉快な思いをする人が増えるので気をつけなければならないと実感しました。自分も常に品質の高いシステムの供給ができるように技術を磨きたいと思います。