お好み焼きの作り方を説明してもらう
という先日のエントリで、
お客様から「パソコンでピュピューンってな感じにできないの?」と言われると困る、
というようなことを書きました。
その部分について、大阪出身の方から
私も 「このデータがぴゅーっと・・」
といった説明をしがちでよく注意されます。
というコメントをいただきました。
確かに、関西出身の方というのは擬音語・擬態語が多いと思います。
高校までを名古屋、大学時代を関西、就職してから東京で暮らしている
経験から言うと、この三都の中ではやはり関西が一番オノマトペが多いと感じます。
私自身、4年間は関西に住んでいましたので、
大いにその影響を受けているところもあります。
その件で一度、してやられたことがあります。
友人と2人で世間話をしていたところ、突然ある話題を振られました。
友人「私、お好み焼きって自分で作ったことないわー。」
自分「え、嘘やん。じぶん大阪の子ちゃうん?」
友人「いっつもおかんに作ってもらうし。どんなんすんの?」
自分「まずキャベツ刻むやん。そしたら小麦粉といて、こう広げて……」
と、一生懸命になりながら最後まで説明し終わりました。
すると彼女はおもむろに机の片隅に置いてあったデジカメを手に取ると、
「実は今のムービーで録画しててん。」
と言って動画を再生してくれました。そして私がお好み焼きの焼き方について
説明する様子を動画で見せながら、話し方について色々と解説してくれました。
ええ。ものすごくジェスチャー多かったです。恥ずかしくて死にそうでした。
キャベツを刻むところから始まり、肉を切るところではきちんと包丁の
使い方が変わる(キャベツは千切り風に包丁を上下動させ、肉は引いて切っている)
ところなど、我ながら芸が細かかったと思います。
ちなみに擬音語・擬態語は思ったより少なめでした。
その代わりに「豚肉は最初に強火で表面を固めることで
肉汁と一緒に旨みが流れ出ることを抑えることができる」
「火を強くすると焦げやすいというイメージがあるが、実際はキャベツなどから
出る水蒸気がハイドロプレーニングという状態を作るために焦げにくい」というような
お堅い感じの解説がちらちら入っていました。
彼女いわく、これは珍しいタイプだそうです。
テープに録音した声は、自分がいつも聞いている声と全然違うというのは有名ですが、
自分のジェスチャーがこんなに見るに耐えないものだと思いませんでした。
普段からずっとこんな話し方をしているのかと思うと複雑な気持ちになります。
というわけで、携帯で簡単にムービーが取れる今、身の回りの方で
試してみると面白いかもしれません。特に大阪出身でお好み焼きLOVEな方や、
酔っ払って何喋ってるかわからなくなってる方に試してみたいところです。
「お好み焼きのキャベツってどんな感じに切るの?」
という振りでみじん切りのジェスチャーが始まった人は、
きっとそのまま最後まで素敵なジェスチャーを披露してくれることでしょう。
運がよければジェスチャーを交えつつ、
「じゃっじゃって炒めんねんけど、強火の遠火でがーっといくのがコツやからな」
と、効果音もたっぷりつけて説明してくれると思います。
「お好み焼きの作り方を聞く」というのは、心理学か言語学か何かで
有名な手法なのかと思ってネットを検索してみましたが、
何も手がかりは得られませんでした。オリジナルの発想だったのでしょうか?
もし何かご存知の方がおられましたらご教示ください。