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真の意味の高齢化対策とは

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吉崎達彦さんの ジャパン・ペシミズムの理由 を拝読。
このブログでも何度もお伝えしてるように中国、インド、インドネシア、、アジアでは世界金融危機から猛烈な勢いで回復が進んでいます。しかしながら日本は未だにむしろ悲観論が優勢で「二番底」や「デフレ」の懸念がいまも上がっています(僕自身も悲観的だったりしてます(;・∀・))。

そして結果として、アジアのみならず世界の株価の状況と比較しても、いまや「日本株の出遅れ」がはっきりと顕在しています。筆者はこの悲観論をジャパン・ペシミズムとし、その要因を「ABC」にまとめておられます。

* A=Aging(少子・高齢化があらゆる面に陰を落としている)
* B=Business Bashing(新政権のビジネス・フレンドリーでない政策を嫌気している)
* C=China(もうすぐ「中国に抜かれてしまう」という悲哀がある)
 (上記はブログ原文ママ)

なるほど。非常に的を得ていると思います。
そして筆者は後段で「真の意味の高齢化対策とは、大規模な移民の導入と、それを避けるならば経済成長率を上げること」「問題なのは、日本の指導者が Aging や China に対してどんな対策を行うつもりであるかが見えないことであろう。」という指摘をしておられます。まーったく同感。

ぼくが外国人に対する参政権付与を反対しているのは正にこれが理由です。

移民や一時出稼ぎ労働者はきっちりと基準を定めさえすれば、シンガポールのように積極的に受け入れていくべきだと思っています。ところが国家の移民政策がしっかりと方向付けできていない中で、いま先行して外国人参政権を付与するのがとっても良くない。
この断行が民族派や右翼、或いは治安悪化を憂慮する市民グループなどを刺激することで、進めるべき移民の受け入れの難度は格段に上がってしまうのではないか、と激しく懸念してるのです。

昨年末の12月11日、シンガポール日本商工会議所の40周年記念式典において、リー・クアン・ユー顧問相も、高齢化社会における日本の人口減少を懸念し「日本は違う文化や人種の人をもっと社会に受け入れなくてはならない」と講演したようです。日本以上に少子化が進むシンガポールは積極的な移民政策で実際に活力を維持しています。

今こそ世界の成功例を学び具体的な対策を講じるべき時かと思うのです。

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