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レンタルサーバのバックアップサービスのところには「データの復元を保証するものではありません。」と注記があったりする

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数ヶ月前に会社のNASのHDDがトラブルハードディスク換装の段階で予想外のこれまたトラブルが起き、結果としてデータ復旧会社に20万以上の費用を支払うという痛い目に遭いました。

ホットスワップ対応してるし、エラーの出ているHDDの交換すればOKと軽く考えていたのが失敗原因ですが、換装用HDDの常備と、復旧用のデータがちゃんと使える状態でバックアップされていないと、RAIDの再構築でコケた時に悲惨な常態に陥るという経験をしまして、

あと、復旧手順と実際に復旧するまでの定期的な仕事をしているお客さんとの連絡もどのように報告するかをレベルに応じて事前に想定しておく事の大切さも学ぶこととなりました。

ファーストサーバの大規模障害によるデータ消失、会社サイトをCMSで運用しているケースや、グループウエアをレンタルサーバ上で運用、バックアップをとっていなかったケースが一番辛い物あるかと思います。

10数年前ですと静的なhtmlを制作会社に依頼して修正作業をしていく運用方法がほとんどでしたが、大量のコンテンツを抱える企業サイトや、更新のスピーディーさが求められる案件やブログブームがあり、コンテンツマネジメントシステム(CMS)を利用した企業サイトの制作・運用が非常に増えました。

また最近ではレンタルサーバにCMSやグループウエアがセットアップされた状態で利用できるレンタルサーバも増えており、ライセンス費用や初期セットアップ費用が基本ゼロ円だったり、日々の運用もCMSを活用することで制作会社への外注費を抑えることが出来る点や、自社でスピーディーに更新できることもあり、どんどんこっちの方向に流れるのは制作会社としては辛いですが、致し方ない流れかなと諦めていました。

ここ最近のコスト削減圧力においては、出来るだけ安くホームページを構築、あとは自社運用というケースが増えており、こうなってくるとホームページのデータはそのお客さんがバックアップするのが前提で何か事故があってもそこはもうお客さんに何とかしてもらうしかありません。

一例として、うちが良く利用するレンタルサーバ会社のサービス案内には、3重バックアップという案内があって、安心感をアピールしていますが、その最後には注記で

※当機能は、データの復元を保証するものではありません。

とあり、つまり理屈としてはバックアップデータがあれば復旧はできる筈だけど、その復旧を保証するものではないというリスクヘッジをレンタルサーバ会社もしている訳ですね。

今回発生したレンタルサーバの大規模障害、これだけ大規模に企業サイトの本番データが失われた例は初めてと思われ、他社サービスを利用しているweb担当者の方々もデータ保全について早速検討されているかと思います。

静的なhtmlの復旧なら制作会社と定期メンテの契約していればデータ保管はしてもらえるでしょうからここの話は難しくないですね。

あとレンタルサーバ上で動いているCMSやグループウェアで日々更新、追加される情報を自社でバックアップ、いざというときには復旧させる手立てを自社で準備するか、制作会社と別途契約しておくかについては、コストなどの問題もあるでしょうから比較検討がまずは必要かと思われます。

ここからは業界内部的な視点になりますが、10数年前はhtmlを手作業するのが普通でしたのでビジネスパートナー契約したレンタルサーバ会社のほうからエンドクライアントの紹介が続々とされた懐かしい時代もありました。

時代は流れて途中紹介したレンタルサーバにCMSがセットアップされたサービスが出てきたことで、エンドとの直接契約や初期構築だけでメンテ契約はなしのお客さんが圧倒的多数になりつつあったのですが、今回のトラブルを教訓にレンタルサーバ会社のほうからバックアップツールを提供してもちゃんとやるエンドクライアントと、やらない、もしくはやれないクライアントがきっと出てくると思います。

大きな流れは変えられないとしても、安価で簡単なレンタルサーバを宣伝するだけでなく、制作会社や開発会社とクライアントを交えた関係性を長期的に維持している事が今回のような想定外の事故が起きてもダメージ軽減につながるという事をアピールする必要性を感じた次第です。

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