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日頃、仕事で書類やファイルに触れているのに、いざとなったら書類が出て来ない。日頃からファイリングしていれば困らないのに、やり方が分からない。そもそも、時間ももったい無い。「まあ、何とかなるさ」と言って日々を過ごしているアナタ、そろそろヤバくないですか?このブログでは、かんたんに分かり易くファイリングを解説します。便利なファイルや文具の紹介から、使いこなし術、コンサルタントだからこそ知っている事例などをエントリーして行きます。

「つくる」ライフログ編〜「Life Touch NOTE」と「ポメラ」〜

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こんにちは。株式会社キングジム ファイリング研究室の矢次信一郎です。
先日、誠ブログのオフミーティングに初めて参加しました。参加した理由は、NECさんの3月10日発売の新製品「Life Touch NOTE」が、一般人向けに初めてタッチ&トライできるから。モバイルガジェット好きの血が騒いだというか、新しい物好きというか、単なる物好きというか・・・、「ためしてやろう」と思った訳です。
また、私の勤務するキングジムは、「ポメラ」を作っていますので、その売れ行きに影響するのかどうかも気になるところでしたので、そういった気持ちもありました。

さて、その「Life Touch NOTE」を触らせてもらったのですが、ハードウエア的にはいろんなレビューがWeb上に既にあると思いますので、ここでは私なりの印象に残った事を紹介させていただきます。

Lifelogのためのツール

「Life Touch NOTE」を触らせてもらって、一番印象深かったのは、 「ライフノート」 というアプリ。

このアプリは、一枚ものの巻物に日記を付けていくイメージのノートアプリです。
この「ライフノート」の使用感は、テキストファイルと写真で日記を付けていく感覚ですね。
このアプリの特徴は、単にテキストファイルを保存するだけではなく、内蔵カメラで撮影した画像や自機のライブラリ画像を添付できる点です。
そして、もう一つの特徴は、保存されるファイルは、一つのファイルとして保存され、記録する度にどんどんファイルが大きく成長するそうです。(タッチ&トライのイベントに立ち会っていたNECさんの開発担当の方に教えていただきました)
一つのファイルであっても、好きなところで「区切り」を入れられるので、時系列で検索が簡単にできるのです。ファイルが一つだから、探すこともありません。ノートは一つにまとめなさいというベストセラーに書いてあることを思い出しますね。(分割することも出来るようです)
そして、このアプリで作成した記録をSNSやブログに手軽にアップする事を想定して作られている端末が「Life Touch NOTE」だと思います。

このような端末を使ってブログやSNSに日々の出来事を記録して行く事で、人生をどのように過ごしたのか後で振り返る事ができますね。
このようなことを指す言葉として、最近ではライフログ(Lifelog)と言う言葉が定着しつつあるようです。
紙の日記帳はなかなか続きませんが、携帯電話やPCを使うことで自動的にログ(その人がどのような行動や操作をしたのかの記録)がとられ、時系列で記録されて行きますので続ける事を意識しなくても良い(=義務感に駆られること無く楽しんで続けられる)というメリットがあります。


仕事に活かせるライフログ(Lifelog)

さて、NECさんの「Life Touch NOTE」と「ライフノート」は、どちらかというとパーソナルユースな感じでライフログをつけていくもののような感じがします。
そこで、ちょっと硬めにビジネスユースでライフログは使えないものでしょうか?

私が実践していることがあります。
ライフログを月毎にテキストファイルで記録するのです。
月別に「201103_ライフログ.txt」のようにプレーンテキストファイルを作成し、
その中に日ごとの記録をつけていきます。
(タイトルの命名規則は、個人で管理するのであれば「yyyymm_自分でわかりやすいタイトル名.txt」でいいと思います)

こんな感じです。
────────────────────────────────────
20110301
□今月やること(週始めには、今週のやることを追加する)

@本日のToDo
□ 
□ (←この□は、終わったら■にする)

@Schedule
8:30-9:00 朝メール作成
9:00-10:00 スケジュール確認MTG
10:00-11:00 ○○商事往訪

(略)

@memo

────────────────────────────────────
20110302
@本日のToDo

@Schedule

@memo

────────────────────────────────────
20110303
@本日のToDo

@Schedule

@memo

────────────────────────────────────
(中略)
────────────────────────────────────
20110331
@本日のToDo

@Schedule

@memo

────────────────────────────────────

このような形式で業務日誌をつけていくと、後で仕事の振り返りに役立ちます。
実際、週報や月報作成の際には非常に便利です。

さらに、これを日常の仕事の改善に役立てるため、応用として
朝メール、夜メールというやり方があります。
これは、書籍「6時に帰るチーム術」でも紹介されている
株式会社ワークライフ・バランス社長、小室淑恵さんのやり方です。

このやり方のいい点は、夜メールでその日の行動を振り返ることができ、次回に生かす反省材料を残すことが出来るという点です。
この結果をライフログファイルにコピー&ペーストして残せばいいのです。
自分だけでなく、チームメンバー全員が実施してくれると、メンバー各自にとって役立つだけでなく、管理者にとっても役に立ちます。みんながどんな事をやっていて、どこに課題があるのかが分かってきます。

私は、このやり方を実践して足掛け2年になります。実際に小室淑恵さんにも昨年お会いして、実践している事をお伝えし、小室さんにもポメラを使っていただきました。

「Life Touch NOTE」と「ポメラ」

ところで、「Life Touch NOTE」と「ポメラ」は別物です、とNECの開発担当の方もおっしゃっていました。私の感想もその通りです。多少、マーケットがかぶる部分もあるかもしれませんが「Life Touch NOTE」はケータイの延長線上にあるツールだそうです。
メモをとる、書くことに専念できる「ポメラ」と、様々なコンテンツを楽しんでネット上に表現できる「Life Touch NOTE」は、それぞれで活躍の場が異なるように感じます。
オフィスの中では、カメラ付き携帯の使用を禁じられている部署もあるようですし、テキストファイルだけであっても結構記録できます。
余談ですが、テキストファイルをAmazonのKindle3で読み込むと非常に読みやすいです。私は、「ポメラ」で作成したライフログのTEXTファイルをKindle3やPCでいつでも確認できるようにしています。また、手書きのノートもPDF化することでライフログと組み合わせていつでも参照できるようにしています。いつでもどこでもすぐ書ける「ポメラ」の利点ですね。

■まとめ
ライフログ(Lifelog)は仕事や生活の振り返りに有効。
何でも振り返って次回に生かす工夫をすればもっと良くなる。
そしてそれを継続することが大事だ。

これはファイリングに通じることなんです。

業務日誌を書いて蓄積しておけば、後で活用することが可能になる。

わかっちゃいるけどなかなか出来ない、そんなあなたは、「Life Touch NOTE」や「ポメラ」のような楽しい道具を使えば、簡単にできるかも、です。

では、次回お会いしましょう。
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