矢次信一郎の「ふぁいりんぐライフ」
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■実は、私、ファイリングが苦手です
ええっ!と思われるかもしれません。ファイリング研究室の室長という肩書きを持つ者が、ファイリングが苦手なんて!!
「がっかりだ」「失望した」
そんな意見もごもっともです。私がふつうの読者だったら、そう思います。
でも、私が勤務している株式会社キングジムは、あのキングファイルのメーカーです。キングファイルは半世紀もの間、日本のオフィスのスタンダードファイルとして作り続けられてきました。株式会社キングジムのファイリング研究室は20年以上も続く組織です。多くのお客様からのお悩みに対しての、先輩方が残してくれたコンサルティングの実績とノウハウの蓄積があるんです。
だから私も、その蓄積の恩恵を受けて現在があるのです。
そう、これこそがファイリングの威力です。先人の知恵と実績を活かし、新たな知識を生み出していくことができるのです。私も、この恩恵を最大限に活かすことを実践してきました。
では、早速そのファイリングの威力、私が日々の業務の実践を通じて享受した恩恵の内容を披露していきましょう。
■一番多いファイリングの悩み事は・・・紙文書と電子文書の管理方法
ますます増える一方の情報。メールやPDF、Office文書にスキャンデータ、プリントアウトした紙文書。プリントした紙にうっかりメモ書きしたために、紙も電子も保管しておく羽目に・・・。
当社が実施しているセミナー参加者のアンケート結果でも、紙文書と電子文書の整理に悩んでいる方はかなりの割合でいらっしゃいます。
では、どうしたらいいのでしょうか?
■そこで必要となるのが、ファイリングの知識と技術
ところが、ファイリング・システムを教えてもらった経験のあるビジネスパーソンは意外に少ないようです。
私だけでなく、日本のビジネスパーソンのほとんどはファイリング・システムを体系的に学ぶ機会はほとんど無いでしょう。一部の大企業、特に金融系や医療、医薬品系の企業に勤務される方々位ではないでしょうか。多くの方々の場合は、「とりあえず」紙をファイルに綴じておくだけでいい、電子ファイルを「とりあえず」自分のPCのマイドキュメントかデスクトップに置いておくだけでいい。という具合にファイリングしているのです。
しかし、これからは文書管理やファイリング・システムが重要になってきます。J-SOX法対応や国際会計基準の導入などにより、迅速で正確な事務処理、証拠証跡の管理が求められます。また、ワークライフバランスといった働き方改革やコスト削減により残業できない時代になってきています。
自分だけで仕事は成り立ちません。組織体の中で生き、仕事の成果を残していくためにファイリング・システムは必要なのです。
そこで必要な最低限の認識。
■情報にはライフサイクルがある。これを知るだけでいい。
このライフサイクルに合わせた管理方法を理解すれば、いろいろと応用が利くようになります。ファイリングの世界では、狭い世界でしか通用しない専門用語が出てきます。こんな言葉を覚えるより、情報ライフサイクルに合わせたファイリング方法を覚える方が先だと私は思います。
確かに、言葉の共通認識は必要ですが、情報共有する方が先です。そうでないと組織の成果が生み出せません。
■情報共有のために必要な情報ライフサイクルの認識
この情報ライフサイクルとは・・・発生、伝達、保管、保存、廃棄の5つの段階でできたフローです。
シンプルにまとめると、「つくる」、「つかう」、「すてる」の3つです。
「つくる」:発生
「つかう」:伝達、保管、保存
「すてる」:廃棄
それぞれの段階で適切に情報を取り扱うことが上手い管理のポイントとなります。ファイリングはある目的の元で意味を持ちます。その目的に合わせて、この情報ライフサイクルを適用すればいいのです。特に組織的な管理を行う場合、全員が共通の管理基準を持つことが求められます。そうしないと組織の目的達成が非効率になるからです。
■まずは、発生源から抑えましょう。
では、情報ライフサイクル別の管理方法について、お話したいと思います。(次回は、「つくる」ところから始めて行きましょう)
────────────────────────────
→株式会社キングジム ファイリング研究室のHPはこちら
→日経文庫『ファイリング&整理術』はこちら
<この原稿はポメラDM20で書きました>
ええっ!と思われるかもしれません。ファイリング研究室の室長という肩書きを持つ者が、ファイリングが苦手なんて!!
「がっかりだ」「失望した」
そんな意見もごもっともです。私がふつうの読者だったら、そう思います。
でも、私が勤務している株式会社キングジムは、あのキングファイルのメーカーです。キングファイルは半世紀もの間、日本のオフィスのスタンダードファイルとして作り続けられてきました。株式会社キングジムのファイリング研究室は20年以上も続く組織です。多くのお客様からのお悩みに対しての、先輩方が残してくれたコンサルティングの実績とノウハウの蓄積があるんです。
だから私も、その蓄積の恩恵を受けて現在があるのです。
そう、これこそがファイリングの威力です。先人の知恵と実績を活かし、新たな知識を生み出していくことができるのです。私も、この恩恵を最大限に活かすことを実践してきました。
では、早速そのファイリングの威力、私が日々の業務の実践を通じて享受した恩恵の内容を披露していきましょう。
■一番多いファイリングの悩み事は・・・紙文書と電子文書の管理方法
ますます増える一方の情報。メールやPDF、Office文書にスキャンデータ、プリントアウトした紙文書。プリントした紙にうっかりメモ書きしたために、紙も電子も保管しておく羽目に・・・。
当社が実施しているセミナー参加者のアンケート結果でも、紙文書と電子文書の整理に悩んでいる方はかなりの割合でいらっしゃいます。
では、どうしたらいいのでしょうか?
■そこで必要となるのが、ファイリングの知識と技術
ところが、ファイリング・システムを教えてもらった経験のあるビジネスパーソンは意外に少ないようです。
私だけでなく、日本のビジネスパーソンのほとんどはファイリング・システムを体系的に学ぶ機会はほとんど無いでしょう。一部の大企業、特に金融系や医療、医薬品系の企業に勤務される方々位ではないでしょうか。多くの方々の場合は、「とりあえず」紙をファイルに綴じておくだけでいい、電子ファイルを「とりあえず」自分のPCのマイドキュメントかデスクトップに置いておくだけでいい。という具合にファイリングしているのです。
しかし、これからは文書管理やファイリング・システムが重要になってきます。J-SOX法対応や国際会計基準の導入などにより、迅速で正確な事務処理、証拠証跡の管理が求められます。また、ワークライフバランスといった働き方改革やコスト削減により残業できない時代になってきています。
自分だけで仕事は成り立ちません。組織体の中で生き、仕事の成果を残していくためにファイリング・システムは必要なのです。
そこで必要な最低限の認識。
■情報にはライフサイクルがある。これを知るだけでいい。
このライフサイクルに合わせた管理方法を理解すれば、いろいろと応用が利くようになります。ファイリングの世界では、狭い世界でしか通用しない専門用語が出てきます。こんな言葉を覚えるより、情報ライフサイクルに合わせたファイリング方法を覚える方が先だと私は思います。
確かに、言葉の共通認識は必要ですが、情報共有する方が先です。そうでないと組織の成果が生み出せません。
■情報共有のために必要な情報ライフサイクルの認識
この情報ライフサイクルとは・・・発生、伝達、保管、保存、廃棄の5つの段階でできたフローです。
シンプルにまとめると、「つくる」、「つかう」、「すてる」の3つです。
「つくる」:発生
「つかう」:伝達、保管、保存
「すてる」:廃棄
それぞれの段階で適切に情報を取り扱うことが上手い管理のポイントとなります。ファイリングはある目的の元で意味を持ちます。その目的に合わせて、この情報ライフサイクルを適用すればいいのです。特に組織的な管理を行う場合、全員が共通の管理基準を持つことが求められます。そうしないと組織の目的達成が非効率になるからです。
■まずは、発生源から抑えましょう。
では、情報ライフサイクル別の管理方法について、お話したいと思います。(次回は、「つくる」ところから始めて行きましょう)
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→株式会社キングジム ファイリング研究室のHPはこちら
→日経文庫『ファイリング&整理術』はこちら
<この原稿はポメラDM20で書きました>
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