オルタナティブ・ブログ > Power to the People >

Yagishita's alternative blog

mailbox を使い始めて Google 純正アプリをやめました

»

先週末に公開され、現在も数10万オーダーの待ち行列がある話題の Gmail アプリ「mailbox」。ティザーサイトが公開されたときに、「アプリの公開準備ができたら SNS 送るよ」とあって即時登録していたこともあり、公開直後から使っています。というわけで、利用してみて感じたことを整理しました。

mailbox が Gmail アプリより優れていると思う点:
Gmail に「時間軸」で整理する仕組みを提供したこと

多くのかたがフィルタ機能をつかって、メールに適切なラベルを設定していると思います。強力な検索機能と一緒に利用することで、GB 単位のメールボックスでもストレスなく使えるわけです。

mailbox は、これに加えて「時間軸」で整理する仕組みをアプリケーション内部に実装しています。具体的には、メールの一覧から対象のメールを左スワイプします。すると、ウィンドウが開いて、「今日あとで」「明日」といったように「先送りする時間」を指定します。たとえば、「今日あとでやろう」と指定したメールは、初期値で3時間後にその旨を通知してくれます。

指定したメールには [mailbox]/later というラベルが自動的に付加されます。また、通常のラベルに近いリスト機能もあります。リスト機能では [mailbox]/buy といったようにラベルが付加されます。このように、mailbox 以外からアクセスしてもわかるように整理されるわけです。

今までは「処理しなければいけないメール」に「スター」をつけるようにしていましたが、これに加えて時間軸で整理できるようになったことはうれしいですね。

mailbox が Gmail アプリより優れていると思う点:
ロングスワイプとバッチスワイプという UX を Gmail に提供したこと

多くの iOS アプリは一覧表示において、スワイプ操作をすると様々な処理を実行します。mailbox では、通常のスワイプの他にロングスワイプ (画面の端までスワイプすること) で別処理を実行するようにしています。具体的には以下のとおりです。

  • 右方向へのスワイプ: メールのアーカイブ
  • 右方向へのロングスワイプ: メールの削除
  • 左方向へのスワイプ: 時間軸での整理
  • 右方向へのロングスワイプ: リストでの整理

また、INBOX 内の複数のメールに対して、一斉にアーカイブや削除をするといった「バッチスワイプ」も提供されています。一通ずつ削除するのではなく、バッチスワイプで一斉に削除できるわけです。

これらの UX は、今までに体験したことはなかったです。RSS リーダー、Twitter 系のアプリには利用できそうです。iOS アプリ開発者、UI/UX デザイナには刺激的だと思います。

mailbox の優位点はシステム構成にあるかも

HELP に簡易的なシステム構成図があります。それによると、mailbox は、直接 Gmail にアクセスしているわけではなく、クラウド環境 (AWS) に構築しているサーバーにアクセスするようになっています。サーバー/Gmail 間は LDAP で操作しているので、サーバー/アプリ間は独自プロトコルを使っていますね。mailbox 経由でメールを送信した際に、mailer が Nodemailer となっていたので、Node.JS のを採用している様子です。アクセス頻度が多く、かつ利用者が多いアプリでは、Node.JS をうまく使うことができるよという例になりますね。

今回、事前申請で、順次利用可能にするというスタイルを採用しているのも、マーケティング的な要素に限らず、サーバーサイドの拡張性・負荷の確認等を並行している様子が感じられます。前述のロングスワイプやバッチスワイプと同様に、今後の Web アプリ開発の参考になります。

mailbox が Gmail アプリよりいけていないと思う点:
UTF-8 で送信するメール

良い感じな mailbox ですが、Gmail アプリと比較していけてないと思える点が「送信メールのエンコード」です。

ブラウザ経由で Gmail で送信する際に、ISO-2022-JP で送ることができます。また、Gmail アプリでも multipart/alternative とはいえ、テキストメールは ISO-2022-JP で送信します。mailbox は、前述のように Nodemailer を使っているからでしょうか、UTF-8 でしか送られません。最近、UTF-8 でメールを送信する人が増えてきていますが、ISO-2022-JP で送れないのは、日本では厳しいのではないかと思います。

とはいえ、「INBOX を空にさせることを目指してメールを処理させる」こと、「時間軸を設定しリマインダーをおくる」こと、「ロングスワイプとバッチスワイプという UX」によって、大量のメールをさばく点で一歩先にいっていることは間違いありません。なので、メールの送信は、iOS 標準のメールを LDAP 経由で利用するようにし、受信メールをさばくことに徹底して使っていこうと思います。

mailbox は、INBOX が空になると「You're all done.」のメッセージと共に、毎日異なる風景写真を表示します。なんてことはないのですが、いわれるとうれしいので。

Comment(0)

コメント

コメントを投稿する