「プロジェクトファシリテーション」にみる「現実と小説」の違い
先週の金曜日、オルタナブロガー定例会に出席し、ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ白川さんより、1冊の本「プロジェクトファシリテーション」をいただいた。
普段、通勤中はiPhone片手にTwitterやメールチェックをしているが、この本にはそれらを退ける魔力みたいなものがあり、集中して読んでしまいました。
副題クライアントとコンサルタントの幸福な物語にもあるように、この本のすばらしい点の1つは、クライアントとコンサルタントという両面から書かれたビジネス書にあり、そこには小説とは異なるリアルさにあふれている点である。クライアントとコンサルタントの両方の視点を交互に交えながら話は進んでいくという編集のテクニックを認めつつも、注目すべき点はこれではない。
ここまでクライアントとコンサルタントが一体感をもって進めることができたプロジェクトは少ないと思うし、その少ないプロジェクトを書籍という形でオープンにしたことが凄いことなのだと思う。まさに「幸福」であるからこそできるわざといえる。
本書の中でOne TeamとHave funという言葉が何度もでるが、これこそが伝えたいことなのではないかと思う。全社プロジェクトとなると、立場の違いからどうしてもOne Teamにはなりにくく、かつ疲弊した結果誰もが目標にまっすぐにむかえず、ぶれてしまう傾向が強い。
プロジェクトというと、いかに制約条件 (時間やコスト) を超えないで成功するか、というプロジェクトマネジメントの視点が多いなか、以下の視点で考えることの重要さを再認識させてくれた良書です。
* 絵に描いた餅では終わらせない (最後まで責任をもってことにあたる)
* 頼りにされすぎない
* 常に異物であれ
* 自分の成功 = お客様の成功