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Web1.0とWeb2.0の間を行ったり来たりしながら半歩先のWebを考えます。

Contents Syndicationの意味 その2

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前回のエントリーからずいぶんと間が空いてしまいました。。。すみません。Contents Syndicationについての記事2回目今回は、ポイントの2つめメタデータについて書いてみたいと思います。

メタデータと言うと、とても難しそうに聞こえるかも知れませんが、言い換えるのであれば「その人やモノの関連データ」と言い換える事ができます。よけいにわかり辛いでしょうか?では、具体的な例を挙げながらご説明したいと思います。

例えばこのエントリーに関するメタデータを列挙してみると、作成者はサトウマサヒコで、作成日は9/1、Web2.0のContentsSyndicationに関する事を書いていて、メタデータについて書いてある。と言う事になります。

ここでのメタデータは、以下の通り。


  • 作成者:サトウマサヒコ

  • 作成日:2005年9月1日

  • キーワード:Web2.0, ContentsSyndication, メタデータ

と言う具合になります。もう一つ位例を挙げるとすると、例えば私自身の事についてのメタデータをいくつか列挙してみましょう。

  • 名前:サトウマサヒコ
  • 誕生日:1977年4月29日
  • 出身地:宮城県仙台市
  • 会社:テクノラティジャパン
  • 関連キーワード:インターネット、くせ毛、右利き、音楽...

と、こんな感じになります。これらの例でなんとなくお分かりでしょうか?メタデータと言うのはモノであったり、人であったり、出来事であったり、人と人の関係であったりと言った抽象的な存在をより明確に表現する為のデータだと言う事ができると思います。また、メタデータ自体は実は歴史が古く、様々な場所で検討され、利用されているものもあります。例えば、以前仕事で色々と調査をしていたメタデータの中に、cIDfと言うものがありました。これはデジタルコンテンツの流通に関して必要な関連データのフォーマットや取扱を定義したものでした。その中には、著作権の所有者に関する情報や、デジタルコンテンツ自体を表現する情報など、種々様々なデータが含まれていた事を今でも覚えています。(仕様書を印刷すると、かなり厚みのあるものでした)

では、こうしたメタデータと呼ばれるものがなぜWeb2.0のContentsSyndicationにとって重要なファクターとなるのでしょうか?

このブログでは、Web2.0のコンンセプトをContext Webと定義していますが、このContextこそがまさにメタデータと非常に大きな関連を持っています。Contextは直訳すると「文脈」となります。文節でも、単語でもなく文脈です。つまり、Context Webとは何らかしらの流れがそこに存在し、全体で何かを表現するモノになっている、或はそうして利用する事ができると言う事をさしています。

例えば、インターネット上の全てのデータに作成日とキーワードが設定されていると仮定してみましょう。そうした場合、今日から2日前に作成されたコンテンツで、ITMediaとキーワードが設定されているものを探し出すと言う事が理論上可能になるわけです。或は今日のプロ野球に関する様々なコンテンツを一挙に集め、時間軸でソートしながら見るなんて事も。(これは便利ですね!)
もちろん、この仮定はほぼあり得ない状況ではあるのですが、インターネット上の極一部のデータであってもこうした操作が可能になっただけで、ずいぶんとユーザの利用シーンは変化するのではないでしょうか。

また、Web2.0ではサイトやサービス自体がコンポーネント的に動作し、連動、連鎖する事によりContextを生み出すと言う概念で考えると、このメタデータはコンポーネント間でも流通し、時には拡張され、時には縮小されながら通常一般的なコンテンツ流通とは全く異なる情報流通網を形成する事も考えられます。

と、概念ばかりですが、次回でこうしたメタデータの共通フォーマットについて、具体的な話も交えながらより深めて行きたいと思います。

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