Web2.0の技術的観点
前回、Web2.0の概論をざっとまとめましたが、メインキーワードを自分なりに考えてみると、こんな事が言えるのではないかと思います。
Web2.0はContextWeb
ユーザや、コンテンツ、サービスがサイトと言う枠を超え、インターネットと言うインフラの上でシームレスに流通し、新しいコンテクスト(文脈)を形成するWeb。
前回の概論の中にも書きましたが、概論として、今までサイト内に閉じており、それ以外のサイトとの連動がありそうであまり無かった、コンテンツやサービスがインターネット自体をインフラとし、相互にネットワーキング、コミュニケーションし、新しいサービスやコンテンツを作り出す。。。そんな世界観を、私の言葉ではContextWebと定義してみました。そしてそんなWeb2.0の背景として今まさに議論されている技術的観点としては、大きく2つあります。今回はその観点について概論をまとめてみたいと思います。
観点1: Contents syndication
具体的にはRSSやATOMと言うサイトコンテンツ配信用のXML Feedフォーマットや、友人知人関係を定義するXFN(xHTML Friends Network)、メタデータとしてのTagの様なものがそれにあたります。
現在、皆さんが欲しいコンテンツを探す為には、ブックマークや検索サービスを利用して、あの手この手でコンテンツがあるサイトに訪問する事が必要不可欠だと思いますが、このContents Syndicationと言うものは、サイトに張り付いているコンテンツを分離し、新しいコンテンツ流通網を構築、ユーザの手間を省き、ユーザが欲しいものを欲しい形で提供する為の技術と言い換える事ができるかと思います。
観点2: WebService
例えば私が所属するテクノラティでも、画面から利用出来るサービスのほとんどがWebServiceを利用して外部のサイトやプログラムから利用する事が可能になっています。
例えば、最近話題のGoogleMapもWebServiceを利用して外部サービスから利用できる様になっており、利用事例としてははてなマップやFindJobなどがあります。FindJobの事例では、もともとFindJobが持っている豊富な求人データーベースとGoogleMapと言うサービスをWebServiceを利用して融合させた事により、ユーザに対し新たなコンテクストを提供している良例と言えるでしょう。
サイトに内包されていたコンテンツを、サイトから解放する事で生まれる新たなコンテンツ流通網の基盤としてのContents Syndication。サービス同士、事業アセット同士の融合を実現するベースの技術としてのWebService。大きくはこの2つの観点で技術面の議論は進み、その中で新しい技術や仕様、サービスが今まさに議論され、生み出されている様な状態です。また、Web2.0を考えるに際して、非常に重要な軸と言う事もできるでしょう。
今後このブログでは、この2つの観点で、より具体的な技術情報や、実サービスのレビューなど展開して行こうと思います。