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聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥。基本的なところから、恥をかきながら勉強します。

パナソニックが開発した16本の指を持つ自動洗髪機を知って思ったこと

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Panasonic robot gives 16-finger, automated hair washing (COMPUTER WORLD)
Part of effort by Panasonic to build $1.2B robotics business by 2015.

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Panasonic has developed a hair-washing robot that uses 16 electronically controlled fingers to give a perfect wash and rinse, the company said Friday.
Two robot arms guide the 16 fingers, which have the same dexterity as human fingers, the company claimed. Sensors scan the person's head to measure its shape and assure that just the right amount of pressure is applied when washing and rinsing, Panasonic said.The machine also remembers each person's head shape and preferred massage course so a repeat wash and rinse is as good as the first.

パナソニック社は、完璧な仕上がりを実現できる、16本の電動指をもった洗髪ロボットを開発したと発表した。

二本の腕には16本の指がついており、人間の指と同じように動く、と同社は自信をのぞかせる。センサーが人の頭部をスキャンしてその形状を計測することで、シャン プーやリンスをする際にちょうどよい圧力をかけることがきる、と説明した。またこのロボットは、その人の頭部の形状やマッサージの好みを記憶するこ とで、至高の洗いとすすぎを再現することができる。

The robot was developed to assist caregivers in hospitals and health-care facilities and is the product of a Panasonic program that is developing robotic technology for health care and welfare services.
The prototype will be unveiled in Tokyo next week at the International Home Care & Rehabilitation Exhibition, which runs from Sept. 29 to Oct. 1.

このロボットは病院や健康管理施設において、介護者を支援するために開発されたものであり、健康・福祉サービスで役立つロボットを開発するというパナソニックのプログラムにおける成果物である。プロトタイプは9月29日から10月1日に開催される国際福祉機器展で公開される予定だ。

(※意訳をしている部分があるので、抜き出した英文を全て掲載しました。間違いがあればご指摘頂けると幸いです)
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最初にタイトルを見て「何だこれは!?」という驚きと好奇心で満たされました。
この記事を読んで以下のことを考えました。

■ ユーザーに感動を与えるProductとは

何か
私が入社して1年半の間で購入したアップル製品は、iPod touch、iPhone、Mac Book Proの3つ。
もうすっかりジョブスの奴隷になっている訳ですが、私はこれらの製品を買う前から現時点での使い方を確立していたわけではありません。

例 えばiPhoneで私が頻繁に使っているアプリケーションの1つにReederというRSSリーダーがあります。Reederの利点は、数千のリードを取得できること、オフラインで利用できること、RSSを読みながらTweet(リンクの自動短縮化、タイトルの 自動挿入可)できること、ReadItLaterやInstapaperとの連携、メールサーバーへワンタッチで転送できること、など諸々あります。

こんな便利なアプリが利用できるとは、iPhone購入前には想像もしませんでした。iPhoneとこのアプリの存在のおかげで、新しい情報のインプット、価値の高い情報のストック、英語の勉強、驚くほど効率化されました。これからも魅力的なアプリが続々と登場し、端末のUIとの親和性も考えると、私が目的をもって「こんな使い方をしたい」と考える限り、さらによい体験を提供をしてくれるだろうと思っています。


では今回ご紹介したパナソニックのこちらの製品はどうでしょうか。ユーザーによってその使い方が定義されるものでしょうか。

そう ではありませんね。病院やヘルスケアセンターで、髪を洗いたいユーザーの髪を洗う。目的は1つですが、どうやったらもっともよい体験を提供できるか、とい う点にフォーカスをしぼって、開発者の方々日々悩み考えて創造したProductである点は同じだと、私は思います。だからヒトの髪を洗うのであれば人間の指のような部分が必要であり、でもその指の数は10本ではなく16本が必要だと言う結論に至ったんだと思います。このあたりは是非、開発者の方々に質問し てみたいですね。

目的を明確にして、最大限のアウトプットを提供するにはどのようなモノを開発すれば良いのか。
ここで紹介したiPhoneとrobot、製品のポジションは全く違いますが、この点に関しては同じなのかなと思いました。

■ 私たちの生活を豊かにするロボット


私の母は介護士として働いていた時期があります。華奢な体だったので、自分の体とそう大きさの変わらない大人を抱えた り、移動させたりするのは大変だったと思います。また担当する人によっては、ちょっとしたミスで激しく罵倒されたりすることもしばしばあったようで、 介護の仕事はメンタル面でもフィジカル面でもタフさがいると聞かされたことがあります。


様々なシーンに最適化されたロボットがこれからも開発され、介護する側の負担を減らしつつ、介護される側にはより幸せな時間を提供できる、そんな未来はそう遠くないのかもしれません。

IT分野ではスマートフォン、タブレット、3DTVなど、ユーザーの生活を豊かにする製品が次から次に開発され話題に事欠きません。介護、ヘルスケアといった、私が普段関わらないところでもでも、粛々と日々新しい技術が生み出され、新しい製品が開発されていることに改めて気付かされた今日この頃です。




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