SOA・BPMでの粒度について
SOAの話になると必ず「粒度は?」という議論になります。又、BPMで業務プロセスのモデル図を書き始めると、やはり同じように「粒度は?」とか「粒度が大切ですよね」と、粒度の話題におよびます。とは云っても、あまりまじめに他人とその辺の議論はして来ませんでした。
少し必要が出たので、3,4名で議論してみましたが、残念ながら目から鱗というような訳にはいきません。そこでWebで2,3調べてみました。どんなことを云っているのか少し調べました。その中から幾つか下記に列挙してみます。
■永遠のテーマ・・・・・確かにその通り、でも、ITは哲学じゃないから30点かな
■再利用しやすく、ビジネス的に適切な大きさ・・・・・模範解答だけど40点かな
■BPMはビジネス・プロセスに対するリアルタイムな可視性を大きい粒度で実現します・・・・・ちょっと解らないな
■オブジェクト指向のオブジェクトより大きな単位、決まりは有りません。・・・・・何となく了解、決まりは有りませんと言い切ってくれるところが有り難いですね。
そこで、小生は次の様に思ってます。
SOA=BPM (小生の本年4月30日のBlog「BPMとSOA」) であることをイメージし、又Serviceとか業務とかいう言葉から考えてみると、IT技術者の目で「粒度」を考えるのではなく、業務実施者の目で見ることの方が正しいのではないかとおもいます。そこで「粒度」を決める緒元は次のようになるのではないでしょうか。
①「粒度」は、必要とされているサービス内容のきめ細かさに依る。「粒度」の大小は、その業務が必要とされている細かさに依るのでしょう。
②業務を議論するのは、実業務実施者が中心です。その方が担当重役・部長・課長・担当者で議論の「粒度」は変わります。「粒度」はそのようにデジタルに計測出来ない、つかみ所の無い物で、その業務or人に従属的な部分はBPMSで吸収されます。SOAでそこを吸収する事は不可能です。
③最適な「粒度」の大きさは、企業の成長段階に依る。小学生と大学生どでは同じ学科名でも内容は全く違うのです。
何れにしても唯一絶対・万人に最適な粒度など無いということです。そしてその正解はユーザの所に在ると云うことです。IT産業が新しい領域に入って行く事の証拠がこんな所にも有るといえるのではないでしょうか。