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一流になればなるほど「基本に立ち返り、地味な作業を怠らない」

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オフィスに近いこともあり、日本橋界隈の情報誌には結構目を通します。その中の一つに日本橋三越の出している「Le Pont(ル・ポン)」というものがあり、情報量もそこそこですので、いつも流し読みをします。

地域情報誌によくある、主題に沿って街中の名所や商店・レストラン等を紹介する部分や、季節に合わせた商品を紹介する部分が殆どを占めます。日本橋界隈を行き来することが多いのでそれはそれで有用な情報になります。その一方でエッセイとしてプロデューサーでドリームワンの代表でもある、王東順さんの「ヒットのヒント」という連載があり、毎回”はっと”させられる体験談やお考えを書かれていて、参考にさせていただいています。

最新の24回目では番組を作る時の音に関する話題でした。前半は撮影現場での思わぬ邪魔になる音と、それに対する対処や経験を書かれています。後半では、ナレータの仕事の現場や難しさに関してでした。

特にナレータという仕事の中で、ベテランになればなるほど、尺にあわせるための工夫や、ディレクターに対して「息を入れるタイミング」、「文言の強調場所」などを事細かに確認し、それを原稿に書き記していく、そしてその量は半端ではないそうです。その結果として、一回のリハーサルで細部まで把握して、本番も上手くいくそうです。

その一方で、若手ほど、この確認をする、書き記すという行為をしないそうです。仕事も一人前に与えられ、その中で「ナレーションは簡単だ」という気持ちがあるのでしょうか。その結果として、ベテランほど上手くはことが運ばないようです。

どんな職業でも、ベテランになり、一流になればなるほど、「基本に立ち返り、地味な作業を怠らない」ことが、その道でまわりから信用され、また更に高い次元の仕事に到達できる唯一の道であると考えさせられました。

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