本物のリーダーシップ
リーダーシップの発揮の仕方にも様々なスタイルがあります。人格や性格によって左右される部分も多いと思いますが、その人の育ってきた環境や経験にも大きく左右されると思います。
自らもある程度のスタイルを持っていますが、「週間ダイヤモンド」の2月9日号に掲載されている、二宮清純氏の連載「勝負のバランスシート」に「動作一つで士気を鼓舞する”無言のリーダーシップ”」という記事があり、リーダーシップに関して改めて考えさせられました。
記事の内容は、セルティックの中村俊介とマリナーズのイチローに関して紹介していますが、2人ともここぞと言うときには、コーナーキックのためにコーナーに向かうとき、守備につくときなどに、全力で疾走し、それにより味方の気持ちやバテてしまっている状態を引き締めることでリーダーシップを発揮しているそうです(確かに思い出すとそうですね)。
みんなを集める、言葉で檄を飛ばすなど、相手に向かって行動することだけがリーダーシップの発揮ではなく、自らが率先して行動することで、味方の意識を引き締める。このようなリーダーシップはビジネスの世界では欠けていると思います。かつてカリスマと言われた経営者には、言葉だけでなく、このような無言の動作でリーダーシップを発揮していた部分、そして率先して行動することで社員の行動を喚起することを日常的に行っていたのではと思います。
チームを集めて意味の無い報告・確認のためのミーティングを行う、社員に気を遣うことでリーダシップが発揮できると思い状況や状態の確認のために朝会を開く、さらにはメールで指示やメッセージを出し続けることでリーダーシップを発揮するなど、日常的に行われているリーダーとしての行動は、いざと言うときには行動が伴わない単なる管理者のレベルであり、行動によって士気を鼓舞するという本物のリーダーシップにはかなわないと思います。
「リーダーシップの本質=いざと言うときに率先して行動する」という結論です。