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年金記録問題検証委員会報告を読んだ雑感

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総務省が10月31日に報道発表した「年金記録問題検証委員会報告について」に関して感じたことですが、以前に比べニュース記事、テレビ番組での取り扱い、さらにはブログでのコメント少なくなてきました。内容が伴っていないからなのか、新しい話題がないからなのか、さらには亀田問題や国会などその他の事件でかすれてしまったのか、原因はよく解りませんが引き続きもっと詳細に分析してニュースとして伝える姿勢が残っていて欲しいと思います。喉元過ぎればという感がありますが、実質的な内容としては突合がいかに困難で、最後までやるためにどのようなことが想定されるかと言う問いに対し手、現状や過去の経緯を詳細に書いてあると感じます。

さて、その中で特に興味を持って詳細に読んでみた部分として、第5 年金記録管理システムの調査結果があります。

ちょっと乱暴になりますが、要旨だけ書いてみます(要約べたなので、誤解を生んだらごめんなさい、あくまでも原本を参照してみていただければと思います)。

ここでは、データの移行時に何が行われ、どのような問題が存在していたかに関して記述されていることと共に、システム開発に携わったベンダが行った行為に関して、評価を下しています。結論だけ簡単に要約しますと、「システムのプロとして、予見可能であった(業務実施結果の)不具合に関して不作為で対処した結果が現状を生んだ原因の一つで、プロフェッショナルとしては不十分な対応であった」という間接的な責任追及とともに、社会保険庁の長期にわたる随意契約によるガバナンスの欠如とそれに甘えた体質を厳しく糾弾しています。

システム開発の現場としては、契約書に書かれたこと、そしてユーザの同意やサインオフがすべての責任範囲を定義していると考えますが、ここではシステム部分に起因して発生するであろう業務上の瑕疵等も”プロ”としてきちんと指摘すべきであるという論調で意見がまとめられています。

古い時代のシステム開発だからというだけでなく、現在でも起こりうる事態でもありますが、システムが業務と密接に結びついている場合のリスクとして、「システムは仕様どおりです」では十分でなく「システムの処理結果はこの仕様で、業務でこのような使い方をするとこんな結果になります」とまで指摘する必要があるというようにも読取れます。微妙な内容ですが、やはりリスク分析がスコープに入っている場合、さらには業務内容に関して一部でも関わった場合には、このリスクは避けて通ることができない時代になってきているのかなとも感じます。

あくまでも、裁判や法的見解ではありませんが、社会的責任が重い仕事になればなるほど、プロジェクトの管理リスクが重要ですね。

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