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事例よりも適用例

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10年前と比較した場合に、ITソリューションと言われるハードウェア、ソフトウェア、そしてサービスの導入事例が広告等で使用される例は非常に増えています。雑誌での導入事例記事も以前とは比較にならないほど増えていると思います。

以前は、ITソリューションとして何を採用しているか、またどのITサービス企業がその会社の情報システムを担っているかという情報は、多くの企業で機密事項に近い扱いをされていました。しかし、時代も変わったということでしょうか、自社のITへの取り組みを含め、先端技術を積極的に採用していること、そしてITをどのように活用しているか事例化への協力を惜しまない企業が増えています(当然、お客さま社内へのアピール、およびお客さま企業自体の宣伝効果も考えてのことだと思います)。

過去には、その製品やサービスが、大手企業を含め、他企業で採用されていることが、製品やサービスの選定基準として重要な意味合いを持っていましたし、今もその重要性は変わらないと思います。

その一方で、最近の導入事例を一通り確認してみると、その情報量は増えていませんし、そして情報の質は向上していません。結局は、宣伝、ホームページで扱う情報としては、ありきたりのITサービス企業側の視点でのものであり、ユーザが知りたいことに関してはあまり情報が多くありませんし、IT企業からの説明でもさほどの情報は引き出せません。例えばパッケージを活用する際でも、要件と提供機能のギャップに対して、導入時にどのようにカスタマイズしてその製品を活用したのかというような情報はなかなか引き出せません。

万能でかつ本当の意味で汎用なソリューションは世の中には存在しないと思います。その中で、ソリューションに工夫を加え活用したアプローチや方法が明確になることで、ソリューションの(活用結果としての)価値の予測ができ、その結果製品の強さにつながると思います。

導入企業を羅列することだけでなく、導入に際してのギャップを埋める方法、そして実際の適用方法を企業名なしであってもバラエティーにとんだ形で提供することが、事例の宣伝以外にも必要なのではと思います。

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