マーケティング活動に関して 結果が必要でも気持ちは高尚に
マーケティングのことをしばらく書いていませんでしたので、久しぶりに軽い話題でも投稿してみます。私も仕事がらいろいろな理論や新しい手法、さらにはプロモーションの企画などやらせていただきます。その中でもお客さま、同業の方を含め様々な考え方と行動のパターンが見受けられます。しかし、今回はいろいろな人のパターンの内容ではなく、個人的に考えている哲学(?)として、マーケティング・プラニングを行う際の基本的な考えはどこにあるかということを簡単に書かせていただこうと思います。
まず、マーケティングを計画する際には、自社の製品やサービスの良し悪しを客観的に捕らえる必要があります。これは、過剰な活動(言動を含め)や結果への執着を抑止するためです。そしてその把握の上で、「自社の良い部分をお客さまに理解していただくためのプランを考えていく」という基本姿勢が必要だと思います。
さらにプロモーションでは、先にあげた「自社の良い部分をお客さまに理解していただくためのプラン」に則り、お客さまにとってメリットがありかつ具体的に自社の良い部分の理解を促進できる戦術を検討することが重要だと思います。
得てして、マーケティングの戦略作りでは、自社の都合のいいように自社の強みを解釈し、競合を過小評価し、お客さまの欲求を勝手に解釈していくことがあります。その結果、多少はビジネスとして成功したとしても、お客さまの側にフラストレーションが残ってしまいます。
また、プロモーションでも、押しつげがましいセリング・トーク一色のセミナーや、分けのわからない宣伝やカタログ類などで、お客さまが本来必要なことに対して回答を提示できないものも多く見受けられます。よくあるカタログの歌い文句ですが「xxxをxxxにするベストなソリューションです」なんていうキャッチは愚の骨頂だと思います。煽るよりもきちんと伝えなくてはいけないことを伝えるという内容のプロモーションを考えていく必要があると思います。
結局は、先にあげた一般的な傾向の根底にあることは、
- 計画面では、マーケテイングの人間の独りよがり、または会社の中でのポジション作り
- 戦術面では、マーケテイングの人間の自己満足、または営業へのアピール
であり、根本的な考えがお客さまに向いていないことが原因だと思います。一過性としてはよさげに見えますが、効果は出ない(または継続できない)ことが多いため、2-3年で営業側からもクレームを受けるマーケティング活動になってしまう傾向があります。
マーケティングも社内での目標、会社の利益への貢献など、目の前の目標もあって大変だと思いますし、社内でのプレセンスを確立するために必要な活動もあると思います。しかし、その上で敢えて高尚な気持ちとして、常にお客さまの目、市場の目、他社の目で考えるという客観性を持ち続けることが必要だと思います。そうすれば何が無駄で何が効果的であるかよく見えてくると思います。