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戦略、プロモ、広報など実務から見たマーケティングをお話します

「理解すること」と「できること」

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最近、いろいろとお客様とお話をする時に感じることとで、「理解すること」と「できること」は違うとつくづく感じます。私がIBMでマーケティングの仕事を始めた時には、非常に漠然とした指示と過去の資料から、自分なりに考えて結論と資料を作成させられました。

そのためには、仕事をする側だけでなく、管理者にも時間が必要だったはずですが、そこは天下のIBMブランド・マネージメント。じっくりと、そして隣の席のシニアスタッフから役員まで、いろいろなレベルの人がアドバイスをしていただき、物事の考え方をいろいろ教えていただけました。

お客様とお仕事をしていると、結論を追い求める傾向が以前にも増して強くなっています。ひとつは企画やマーケティングのような考えるお仕事をされる方が少なくなっていて、時間に追われている、またはプレッシャーが大きいことが原因だと思います。このようなアプローチでは、結局ありきたりで凡庸な戦略しか打ち出せないと確信しています。

ビジネス書がとても売れる理由のひとつも同じで、方法やテンプレートを簡単な方法で理解して、同じ方法で仕事をしてしまおうという側面が強いと思います。でも、ほとんどのビジネス書は、形を教えるだけです。小学校のころ野球やサッカーの教則本を読まれた方も多いと思いますが、それだけで上手くなりました?

マーケティングには、経験と施行錯誤が付き物。私のお客様たち(若い人が多いですが)も、日々とんでもない宿題を受取り、ご一緒に脳みそに汗をかいています。

次回から、だんだんと具体的なお話をしてみたいと思います。

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