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ベンチャー企業の成長について、現場で思うこと

デザインの力

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最近は、デザインに注目しています。iPodやiPhoneの成功が代表例ですが、企業の成長戦略上、デザインは無視できない要素になっていると思います。

ヒット商品を創るデザインの力

デザインとは、機能性や安全性、エコロジー、経済性、形状や色彩、そして人への思いやり、といった要素も含む言葉です。ところが日本では、一般的に「意匠」、つまり形や色という範囲から抜け出せない受け取り方がされています。(2ページ)
「意匠」という言葉には、もともと「意思」とか「思い」という意味が込められていました。形や色が外形だけに留まらず、内面的な思いを表すことは、日本の古来からの考え方でもあります。
デザインは経営資源でもあり、また企業の顔となるものでもある。だからこそ、経営者が抱くデザインの理念を自らの口で語る必要があるのです。(134ページ)
企業理念やビジョンを形にしていくことは、今後さらに重要になると思います。ロゴやWebページにどういうデザインを盛り込み、その意味するメッセージをどう伝えていくかによって、展開するビジネスに対する評価が変わってくると思います。
実は、半世紀にもわたって、グッドデザイン賞のようなアワードを続けている国は稀なのです。高度経済成長が幕を開けた1950年代の日本製品といえば、デザインに関して海外から低い評価を受けていた。いわゆる「コピー大国・日本」という指摘がありました。そこで、その汚名を返上すべく、当時の通商産業省がデザインをこれからの産業の中核にしようと考え、海外企業の模倣をしないよう産業界への啓発も含めて、この賞を設けたのです。(156ページ)
コピー大国は今や中国の代名詞のようになっていますが、日本も高度成長以前は同じように呼ばれていたようです。当時の通商産業省は、日本の発展に関して深い見識を持っていたようです。
MOT(Management of Technology 技術経営)という言葉が今、もてはやされていて官民あわせての取り組みが盛んになっています。しかし私は、「MOD」(Management of Design)という経営手法を提案するのもひとつかと思うのです。「デザイン経営」とでもいうのでしょうか、「デザイン」をより重視した企業の政策があってもよいのではないか、と。(202ページ)
iPodやiPhoneの成功要因は、技術ではなくデザインであることは、明らかであります。日本の進む方向性もデザインにあると思いますし、経営の中にどういう風にデザインを取り入れていくかは、様々な試みが期待できると思います。

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ヒット商品を創るデザインの力

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