BtoB営業の本丸 ~総務部への攻め方教えます~
総務のことを知っていますか?
BtoB営業の本丸、総務部。その総務部のこと、皆さんどれくらい知っていますか?
総務部の現状を理解し、総務部の関心事を把握していれば、共感のある話ができます。
そして、総務のことを良く分ってくれている営業マンに対しては、
いろいろと相談をしたくなるものです。
今回は、総務部の意思決定の仕組みを紹介します。
情報収集。導入事例は喜ばれる
総務で意思決定が行われる場合、まずは、何らかの課題が発生したときです。
経営トップからの要請、上司からの指示による場合もあります。
その際は、大急ぎで情報収集に入ります。或いは、自ら起案する場合もあり、
この時は時間をかけ、上司を説得できるまで情報収集、比較検討を行います。
情報収集では、発注先をWebから、最低3社は目星をつけます。
ここが、提案依頼先となります。Web上で実績と豊富な関連知識を掲載し、
その情報がすぐに見つかる企業が好まれます。
プレゼンを受けた後、担当者での比較検討が行われます。
要望に応えられるのか、いくらでできるかが比較され、
同内容、同価格であれば、実績数、サポート体制、営業マンの質で検討がされます。
実績数は特に重視。だけでなく、導入事例集があるとポイントは高く、
自社と同じような企業の導入例は大変喜ばれます。
稟議制度。それは社内を説得すること
担当で一旦発注先を決定し、直属上司に相談します。
ここがポイント、総務担当者による社内営業が始まります。
上司も自分の上司を説得できる自信が得られるまで、執拗に担当者にヒアリングをします。
この説得作業にパワーがかかります。
この段階で担当より追加資料を要求するケースが多々あります。
上司を説得するために必要なものなので、
フットワークよく対応してくれるところに心が傾きます。
営業の方は迅速に最大限フォローしましょう。
担当の直属上司が理解、納得し、
その上司の質問にも対応できるとなった段階で稟議書が起案されます。
ここでも、稟議書に添付する様々な書類を要求することがあります。
ここも迅速性が求められます。即対応しないと、稟議書が止まります。
総務課長、続いて総務部長に稟議書を携え説明にいきます。
ここが、稟議における最大の関門。
同業他社はどうなのか、これが適正価格なのか、
なぜここに発注するのか、様々な視点から突っ込まれます。
そして、無事、総務部長の了解がとれれば、役員決済に回されます。
稟議はつまり、社内営業、社内説得工作です。
担当者が上司に説明できるように資料も含めてフォローできると、大変喜ばれます。
特に必要なのは、なぜ他社はこのサービス、商品を選んだのか、その選択基準です。
これを導入事例集として準備しておくことが大変重要です。
総務部の意思決定の流れ【下線の部分にパワーがかかる。最大限フォローすること】
① 課題発生
② 情報収集
③ 提案依頼
④ 比較検討
⑤ 上司相談
⑥ 部内説得
⑦ 稟議起案
⑧ 上司提案
⑨ 役員決済
⑩ 社内導入
⑪ 安定稼動
⑫ 評価見直
契約締結後。営業の対応状況は見られ続ける
役員の最終決済がとれると、めでたく発注となります。
しかし、この後のプロセスで、どれくらいまめにフォローできるかが、
翌年の稟議に関係してきます。
というのも、新規サービスや新規の施設を導入する場合、
或いはリプレイスは社内的に結構パワーがかかるのです。
その新規サービスについての説明会や勉強会を必要とするケースもあるからです。
その対応のための資料を要求したり、
場合によっては、説明会の開催を求めることもあります。
導入フォローは特に大事で、積極的に提案されると担当者は喜びます。
サービスや商品にもよりますが、年末くらいから翌年の予算を固め始めます。
その際、稼動状況、トラブル状況と営業マンの対応状況について、
評価と見直しがされることになります。
受注したから安心ではなく、継続的に関係を保つのであれば、
まめなフォローが必要となります。
「助かった!」。その一言のために
総務の意思決定の中で、情報収集から、社内説得、導入後のフォロー、
そのような一連のプロセスの中で、
務担当者としては欲しい情報、して欲しいフォローがあります。
一連のプロセスを理解し、そのプロセスごとにタイミングよく、
素早くそれに応えることがとても大事です。
総務担当者に「助かった!」という思いを持ってもらえることが、
総務の意思決定の上では大変重要なのです。