10分の3が3分の2で最後は2分の1
人材提供サービスははっきり言って苦境の時代にあります。が、4月になって期が変わり、3月年度末でヘッドカウントを目一杯減らした各企業もそろそろ人材不足に耐え切れない部分のニーズが発生して、結構数引き合いが来るようになりました。なので、この時期は結構に繁忙期です(まあ売上に直結しないところが悩ましいですが・・・泣)。
或る1名の人材ニーズ(提案依頼)が来たとすると、
まず応募者選考を、いわゆるRESUMEでスクリーニングします。
平均的に、
10分の3がRESUMEの内容として通過(合格)します。
要は10分の3に残れるRESUMEが書けない方とは、お会いすることすらありません。
そして、3名の方とお会いします。
その結果、自分としてのお勧め度を優先順位づけします。
第3位は残念ながらここで落選です。つまり、
3分の2をクライアントに提案することになります。
お勧め度は付議して面談の可否を仰ぎます。
場合によっては両名お会いされることも多いです。
ですが、いずれにしても募集枠は1名の話だったわけなので、
最後は2分の1、つまり選ばれた10通のRESUMEのうち、1通(1名)が晴れてクライアントに売れるわけです。
(もちろん、結果NGで誰一人も売れないことだってあります。涙)
この流れで大事なことがいくつかあります。
まず、
最初の10通のRESUMEにそもそも選ばれること。
効率の問題もあり、じっくり読むRESUMEはこの平均的ケースで10通。
実際は何十、何百とあるRESUMEストック+新規・更新応募の中から、経験と勘、およびデータベース等ツールの機能を駆使して、時間にして数分の世界で、10通を選び出しています(本当)。
そもそもここのプロセスで抜き出される10通の中に入れなければお話になりません。
以前もエントリしたことがありますが、RESUMEは1ページ目の第一印象、何か好印象が目に留まる記述があるかないか、感覚的な勝負です。物凄いスピードで「検索」しているときに、ハッと手が止まる「何か」がないRESUMEは永遠にピックアップされません。
そしてその結果選ばれた10通だけはじっくり読みます。・・・といっても、1通1~2分くらいですけど(苦笑)。でも2分あれば数頁のRESUME、ちゃんと理解・評価できますよ。
というわけで10通に選ばれれば2ページ目以降もちゃんと読んでもらえるわけです。
RESUMEは、1枚目で「基本的な得意領域、技術スキル」「応募先にアピールすべき代表的経験機会での活躍事例」「特徴的にアピールしたい自分の人柄や信条」についてできるだけ語ってもらいたい。例え1秒であっても、「必ず一見する頁」なので。
ただ、RESUMEと実物が違うこともあって(笑)。まあ、そこは面接して判断するので仕方ないといえばそうなんですが・・・その違いは良くも悪くもクライアントに面談を申し入れをする際は要修正ですけどね。
ところで、
「会ってもらえれば自分の良さがきっとわかってもらえる」
「実際に使ってもらえれば自分は必ず期待通りのパフォーマンスが出せる」
そんなアピールをされる人が時々いますが、困り者です。そんなこと誰でも言えるし・・・
「会ってもらえればわかる」というのなら、「会ってみたくなるRESUME書いて」欲しい・・・
「使ってもらえればわかる」というのなら、「使ってみたくなるプレゼンをして」欲しい・・・
私がもし私のクライアントにこんなこと言ったら、必ず私のクライアントはこう言って一笑に付すでしょう。
私も同様です。むしろ、1名の求人を確実に成就するために、別の2人には面談の手間をおかけし、さらに幾人かにはRESUMEの作成・最新化という面倒をおかけしている。
そんな手間や面倒が「無駄」と言われないように、こちらも精一杯アドバイスやアセスメントをさせてもらっているつもりです。
お互いが一期一会を少しでも将来の糧にできるように。