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米国東海岸発、とあるソフトウェア開発者のよもやま話

IBM Lotusの引っ越し:さようならウェストフォード、こんにちはリトルトン

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IBM Lotusの開発チームは、今までマサチューセッツ州ウェストフォードがオフィスでしたが、先週、とうとう、リトルトンという隣町へ引っ越しました。新しいリトルトンのキャンパスは、マサチューセッツ州で最大のキャンパスで、マサチューセッツ州のIBMソフトウェアグループの従業員5000人の中の3400人が、最終的には、このリトルトンのキャンパスで働くこととなります。IBMの複数のソフトウェアブランドが同じキャンパスに入るということになり、LotusだけでなくRationalなど他のソフトウェアブランドのチームもこのリトルトンのキャンパスにやってきます。(これにともない、ベドフォード、レキシントン、ローウェル、ウェストボローのIBMのオフィスはクローズされます。)もともとこのリトルトンのキャンパスはHP(ヒューレットパッカード)があった場所だとのこと。ちなみに、ウェストフォードのオフィスには、セールス、マーケティング、人事、ファイナンス、プロダクトマネージメントのチームが移ってくるそうです。

ウェストフォードもリトルトンもボストンからはハイウェイで40分くらいあるでしょうか。ウェストフォードとリトルトン間は車でローカルの道1本、10分くらいの距離です。ウェストフォードもリトルトンも、まだ緑も多く、道には、リスや、うさぎや、スカンクや、ときにはシカなどもでてくるくらいの田舎です。車がポピュラーな通勤手段です。

実は、このリトルトンのキャンパスの計画は2007年にアナウンスされ、2008年から、移動が始まっています。

IBM to consolidate in Bay State
'Software campus' aims to encourage more collaboration

IBM's plans for campus rev up hope

そしてとうとうLotusの開発部隊ということになりました。
これは実は感慨深いことだったりします。

このウェストフォードのオフィスには、いろんな思い出がつまっています。思い起こせば、私がウェストフォードに来たのは1998年、Lotus Notes 5の開発からでした。ウェストフォードに来た当時はいろいろありました。突然のクラッシュバグでビルドルームから呼び出され、知らないビルドチームのエンジニアの前で、怖々、そこでバグフィックスしたこともありました。ディベロッパー同士のはげしいディスカッションに唖然としていました。ディベロッパーから、多種多様な開発に関するテクニックを直に教わったのもこのウェストフォードのオフィスででした。また、金曜日の夕方のハッピーアワーで、エンジニア同士ホールで飲んでたこともありました。カフェで行われたジャムセッションで、みんないろんな楽器を持ち寄り、いろんなチームの人たちとブルース大会をしたりしていたこともありました。あれからもう12年経ったんですね...

今までいたウェストフォードは、Notesの開発をスタートさせたIris AssociatesとLotus Developmentがあった場所であり、Lotus Notes開発の拠点でもありました。2000年の始め(かそのちょっと前くらい?)に、Iris AssociatesがIBMに統合され、そのあと、Lotus DevelopmentもIBMに統合、いろんな人が去って行き、いろんな人が入って来ました。そして、2010年の今、その開発部隊はすべてウェストフォードから離れ、リトルトンキャンパスに移りました。

でも、このリトルトンキャンパスへの移動は、実はいい節目なのかもしれません。Lotusphere 2010でアナウンスされたProject Vulcanなどで見られるように、これからはLotus製品全体が、まったく新しい物に変わろうとしています。それだけでなくIBMソフトウェアグループ開発全体が1つのキャンパスで開発することで、より新しいものができる可能性があります。これはかなりエキサイティングなことかもしれません。

ということで、ちょっとセンチメンタル、そして、わくわくな引っ越しでした。

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