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「東京国際ブックフェア」で立花隆さんの基調講演を聴いてきました

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昨日から東京ビッグサイトで「東京国際ブックフェア」が始まって、
基調講演から参加してきました。

今年はジャーナリストの立花隆さんが
『「知の巨人」が読み解く出版の現在、過去、そして未来』というテーマで
話をされました。

いくつか印象に残ったポイントを簡単にまとめておきます。
実際の講演とは多少表現が違うところがあると思います。

・日本にもこれから1、2年で電子書籍の時代が来る。
それは、小中学校へのタブレット端末の導入が始まっているから。
まだ現在はモデル校だけだが、
持っている子といない子では圧倒的な差がついているので
ここ1、2年で急速に導入が広がるだろう。
もうタブレットで教科書を読む時代になっている。

・人は何のために本を読むのか。
情報欲求とエンタメ欲求の二つの欲求のためである。
欲求するのは脳であり、脳はコンピュータではなく、
単にデータを入れればいいということではない。
電子書籍での読書は、紙の書籍の読書とは違い、
ユーザーの考えたい欲求、感じたい欲求を
必ずしも満たしてくれるものではない。
紙の本には、電子書籍に収まらない大きさ、スケールがあり
コピー不能な質感、クオリアがある。
電子書籍はまだまだ紙の本には及ばない。

・日本でもアメリカでも、本を読まない層が増えている。
学びの中核にあるのは書物であり、
人間は読書をする唯一の動物である。
本を読まない人の脳は劣化していく。

個人的にとても興味深い内容でしたが、
電子書籍が紙の本に及ばないという点については、
それはごく一部の本に言えるだけで、
大半の書籍は電子書籍で問題ないと思っています。

ぼく自身はすでに、紙の本はなるべく買わず、
できるだけ電子書籍で購入することにしています。

立花隆さんには、8月12日、13日開催の「自分史フェスティバル2014」でも
講演していただくことになっています。

自分史フェスティバル2014 - エンディング記念講演 『自分史のすすめ ~自分史倶楽部~』 立花隆(ジャーナリスト・ノンフィクション作家)

フェスティバルの入場も、講演参加も無料ですので、
ぜひお越しいただけたら幸いです。

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