【Zyncro】twitter+Facebook+Dropboxな企業向けクラウドサービス
株式会社オーシャンブリッジ主催のクラウド型エンタープライズ・ソーシャル・コラボレーションツール「Zyncro」の新機能発表会に行ってきました。
「Zyncro」を一言で言うと、twitterやFacebookのようなユーザインタフェースと機能を持った企業向けグループウェアです。日本ではオーシャンブリッジが総代理店になって、2011年5月から販売しています。
現在ほとんどの企業でイントラネットが普及している一方で、企業内のコラボレーションができないと言う問題はいまだ解決していません。これはイントラネットは情報の活用に向いていないためです。
企業の外ではtwitterやFacebookなどソーシャル指向のデジタルサービスが使われるようになってきています。今後は学生時代にこのようなサービスを使い慣れた年代が、企業に入社してきます。彼らにとって、仕事でソーシャルなサービスを使うことは、自然な流れです。
Zyncroは、twitterやFacebookのようなリアルタイムコミュニケーションと、Dropboxのようなファイル共有や同期を、企業内または関係者間のクローズな環境で実現するツールです。画面のデザインはFacebookによく似ています。Facebookを使ったことがある人なら、説明なしにすぐに使い始めることができるでしょう。
今回追加された新機能は以下の通りです。
- Evernote連携
メッセージ(twitterで言うところのつぶやき)をスレッド単位でEvernoteに保存できる。 - LinkedIn連携
Zyncro上にLinkedInのプロフィールを表示することができる。プロフィールを一元管理できるのがポイント。 - Zyncrotag連携
ツイッターのハッシュタグと同じ機能。#記号とキーワードを付けたコメントを後からひとまとめに検索・一覧表示できる。
Zyncroは今後も既存のサービスをリプレースしたり競合したりするのではなく、他のサービスとの連携機能を強化していくとのことでした。
Zyncroの価格は、評価版ライセンス(5ユーザ/1G Byteまで)は無償、それ以上は1ユーザあたり月額600円/月から(ストレージ容量により異なる)です。
私は他の会社の人とプロジェクトチームを組んで仕事をすることがよくあります。その中で、メールを使った情報共有は添付ファイルとCCの嵐になってしまうことがあり、限界を感じています。Zyncroが実現する情報共有とファイル共有の仕組みはたいへん興味があります。特にセキュリティーが気になる企業にとって、Zyncroは良い選択肢になると思います。
導入に当たっての課題は、1ユーザ月額600円からという料金をどう判断するかでしょうか。サイボウズのグループウェアのASPが月額700~800円であることを考えると、Zyncroが高いとは言えないのですが、現状のグループウェアを代替するツールではないので、基本的に追加費用となります。いきなり全社員に導入するのではなく、まず一部のプロジェクト関係者で期間を限って使ってみるのがいいのではないでしょうか。
企業内の情報システムをソーシャル化する流れはまだ始まったばかりです。今後は他社からもいろいろなツールが出てくると思われます。情報システム担当部署は、この分野をウォッチしておく必要がありそうです。
Zyncro(ジンクロ)
http://www.zyncro.jp/