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顧客サービスとITのおいしい関係を考える

マイクロソフトのAlbanyに注目

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米マイクロソフトがGoogle Docs対抗(?)の新サービス「Albany」のβ版を公開しました。

簡単に言うとOfficeアプリケーション、Webメール、セキュリティーソフトが一つにまとまったサービスです。

価格体系はサブスクリプション制です。1人で3台までのPCで利用できます。サブスクリプションを更新していけば、Word、Excel、PowerPoint、OneNoteといったOfficeアプリケーションの最新バージョンを常に入手することができます。

当面のターゲットはホームユーザーや教育関連を想定しているようですが、私は将来このサービスが企業向けに提供されることを予想して、今から注目しています。

パソコン1台1台にOfficeアプリケーションやセキュリティーソフトをインストールして管理していくことは、IT専任者を置けない中小企業では面倒で余計な手間です。Albanyならマウスをクリックするだけで、Officeアプリケーションのインストールや最新版へのアップデート、セキュリティー対策が簡単にできるのではないかと期待しています。

さらに注目すべきは、インターネット上のサーバに文書を保存して共有できる「Microsoft Office Live Workspace」サービスと連携していることです。AlbanyではユーザーはOfficeアプリケーションのツールバーから、他の従業員や社外のパートナーと共同で文書を編集できます。

これまでもジャストシステムのインターネットディスクなど、インターネット上でファイルを保存・共有できるサービスがありました。ただ従来のサービスは、ファイルを編集して一度閉じてから手作業でファイルをサーバにアップロードしなければならないものがほとんどでした。AlbanyでOfficeアプリケーションの中からシームレスにサーバと同期できるのであれば、使い勝手はかなり改善されそうです。

Albanyが企業向けに普及し始めた時に最初に影響を受けるのは、中小企業向けのファイルサーバだと予想されます。

10年前は多くの企業で社内でメールサーバを管理していました。現在ではISPのメールサービスを使うのが普通のことになっています。グループウェアもASPで利用することが多くなってきています。面倒なサーバの管理をするよりも、本来のビジネスに集中したいというのが企業の要望だと思います。

中小企業の社内サーバの最も一般的な用途は、ファイルを共有するファイルサーバとして利用するためでした。

AlbanyでWorkspaceを利用するようになると、社内だけで使う共有ファイルもWorkspaceに置かれることが予想されます。ファイルサーバ目的でのWindowsサーバ導入が減るのではないでしょうか。

「重要なファイルを社外のサーバに置くのはセキュリティーが心配」という声が聞こえてきそうですが、すでに多くの会社ではメールをASPで使っているはずです。従業員間のメールに重要ファイルを添付してASPのメールサーバで送っている一方で、Workspaceサービスでセキュリティーの心配をすることは意味がないように思われます。

以前に紹介したOffice Live Small BusinessとAlbanyを組み合わせることで、中小企業のITの要望の多くを満たせるでしょう。

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