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once a fanboy, always a fanboy ――いい歳なのに与太話はやめられない

単なる老人のボヤキ:小中学生のケータイをどうにかする前に

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 昨年末に新しい仕事へ就いて以来、何かと慣れない作業等に忙殺されることも多くなり、このブログに書き込む余裕もすっかり無くなってしまった。気がついてみれば、前回エントリーをアップしたのは12月8日と2カ月近く前。さすがにこれでは情けない。ということで、ちょっと気になった話などを書いてみる。

 昨年から話には出ていたが、多くの報道メディアにおいて1月21日に文科省は「全国の小中学校に児童生徒の携帯電話持ち込みを原則として禁止するよう通知する方針を固めた」というニュースが取り上げられた。

 そして、この話題に対して、楠正憲さんが「禁止脳の恐怖」というブログエントリーを書かれていて、なかなか興味深かった。個人的には、楠さんの論旨は大いに理解できるし、概ね同意なのだけれど、以下の部分には「?」と思ったりもする:

学校や保護者が事情に応じて個別にルールをつくって管理すればいい話で、ネットもケータイもよく分かっていない年寄りに指図される覚えはない。


 「ルール」を作っても、そのルールを守る者がいなければ、それは全く無意味なのだ。そして、残念ながら今の社会においては、ルールを守らない人が多くなりつつあるような気がする。

 例えば、他の地方ではどうなのか知らないが、東京都内の公共交通機関の多くでは、老齢者や妊婦、身体障害者等へ利便性を提供するために「優先座席」が用意されている。そして、この優先座席付近では、ペースメーカー等の医療用機器の誤動作を防止する目的から、携帯電話の電源を切るように推奨されている。これは法的に罰則があるものではないが、社会的に皆で守ろうというルールの一つだ。

 しかし、老若男女を問わず、優先座席の付近や、さらにはその優先座席に座って、携帯電話の電源を入れたまま使い続ける人は後を絶たないし、さらに最近はそういう人の数が以前よりも増している印象が強い。

 聞いた話によれば、イマドキのペースメーカーは携帯電話で誤動作することはほとんど無いらしいので、あまり心配する必要はないのかもしれない。しかし、いくら法律で罰せられることはなくても、社会的に「皆でこうしましょう」と呼びかけられているルールが、こうも簡単に破られるのは、見ていて気持ちの良いものではない。

 大人がルールを守らない姿を見ていれば、当然のように幼い子供達も「ルールは守る必要がない」という風に学んでいくことだろう。事実、自分は子供の頃にそうやって大人のやり方を学び、空気を読むようになった。そして、「空気を読む」という行為が、とても生理的に嫌なものであるという学習もしたのだけれど、それはまた別の話…。

 まぁ、たかが携帯、たかが優先座席ということなのかもしれないけれど、こういうことが重なって、今の「社会」の成り立ちが決まっていく。

 そういえば、優先座席のルールとは違うが、高速道路の車線運用の実態も、最近は非常に不合理な形になってきている。なぜか追い越し車線が一番低速で、その一方、遅い車が走るべき左側車線の流れが一番高速という事態が往々にしてある。これも日本社会の「歪さ」の一つなんじゃないだろうか。

 ただ、こういう風に社会を見て、
「歪さ」みたいなものに決めつけてしまうのは、なんだか自分が歳をとって、単に僻みっぽくなってしまっているだけなのかもしれない。それでもやはり、もう少し社会のルールが守られる世の中であって欲しいなとは思うのだけれど。

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