モノづくりのイノベーション 〜第９回世界FabLab代表者会議〜
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先週のモノづくりのイノベーションでは、デジタルファブリケーションやパーソナルファブリケーションからソーシャルファブリケーションへの流れを整理しました。
デジタルファブリケーションは、レーザーカッターやCNCマシン、3Dプリンタなどのコン ピュータと接続されたデジタル工作機械によって、3DCGな どのデジタルデータを木材、アクリルなどのさまざまな素材 から切り出し、成型する主に企業での利用を想定した技術のトレンドの流れ。
また、パーソナルファブリケーションは、コンピュータやネットワークを取り入れた、個人（生活者）によるものづ くりを指す。デジタルファブリケーションが主に技術を指すの に対して、こちらは「ひとりで」「誰でも」といった文脈で語られ る時に用いられる場合が多いようです。
そして、ソーシャルファブリケーションは、インターネットでのつながりや、リアルな人のつながりがもの づくりに展開し、社会の中で価値が他者へもたらされることを指す。「DIY (Do It Yourself)」ならず「DIWO(Do It With Others)」の精神 の延長として、慶應義塾大学SFCソーシャルファブリケーションラボ代表田中浩也さんやFablab鎌倉の渡辺ゆうかさんが提唱している次代のFABの考え方。
FABの世界は、現在進行形で進化しているように思う。従来の「FAB」の概念は、主にデジタルファブリケーションやパーソナルファブリケーションを指していたが、それらの発達とともに、「ソーシャルファブリケーション」へ価値が拡がっていると思われます。
さて、このようなFABの最先端の動向がわかる世界大会が「第9回 世界ファブラボ代表者会議 横浜（略称：FAB9＝ファブナイン）」として今夏横浜で開催されます。
- 日時：2013年8月21日(水)～8月27日(火)
- 場所：ヨコハマ創造都市センターほか
- 主催：慶応義塾大学SFC研究所ソーシャルファブリケーションラボ FAB9実行委員会（実行委員長＝田中浩也、略称：FAB9実行委員会）
2013年8月26日には、KAAT 神奈川芸術劇場で「進化するメイカームーブメント―グローバルものづくりの未来―」をテーマに公開シンポジウムも開催される模様。
《プログラム》
13:00 - 16:30 FABシンポジウム（日本語同時通訳）
マサチューセッツ工科大学ビット・アンド・アトムズ・センター所長ニール・ガーシェンフェルド氏と、慶應義塾大学SFCソーシャルファブリケーションラボ代表田中浩也氏がホストを務め、世界各地から集まったファブラボの代表者たちが、あの「TED」のようなスタイルで世界中のファブラボにおける取り組みを直接紹介するらしい。
- FabModules ― デジタルファブリケーションと３次元ソフトウエア
- FabLab2.0 ― 3Dプリンタを超える新たなデジタル工作機械
- BioLab&FabLab ―バイオテクノロジーとつながるFabLab
- FabLab Kids Workshop ― ファブラボと次世代の「学び」
- FabAcademy ―ファブマスターになるためには
- FabHouse ―ファブラボの建築
- FabCity ―ファブラボとまちづくり
- Smart Citizen StarterKit ―ファブラボとスマートシティ
- Creative City －ファブラボと創造都市
- FabLab Business －ファブラボとビジネス
- Open Design －オープンデザイン
- Creative Commons/Fab Commons －ファブラボとライセンス
- Global Collaboration ―国境を越えたコラボレーション、先進国と成長国の新しい関係性
17:00 - 18:30 FABシネマ
世界各地のファブラボを約2年間に渡って訪ね歩き撮影した映画「Making, Living, Sharing」(つくること・いきること・わかちあうこと)を全世界に先駆けて初上映。デザイナーが市民のものづくりをサポートするためにはどうすればいいか、という問いに答えるための旅の物語。ちょっと下記の予告編を見て欲しい。これだけでもワクワクする。
YouTube: Making Living Sharing - Trailer #1
また期間中の2013年8月26日には、鎌倉や筑波、渋谷に次ぐ、横浜初のファブラボとして「FabLab 関内」開設され、オープニングパーティーも開催される模様。今夏はファブラボから目が離せない。
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