「それをするのがキミの仕事だろう」という一言で済ますのってどうなんだろう?
OJTトレーナーの悩み。
「自分の業務はこれまでと変わらず、新人のOJTも役割に加わって、新人を育てること自体は興味もあるし、必要なことだと思うのだけれど、なんせ忙しく、会議だとか外出とか多く、新人と向き合う時間も取れないのが悩み。それを上司に相談すると、『そういうことも含めて何とかするのが君の役割だろう』みたいなことを言われ、ニッチもサッチもいかない」
ふむふむ。
課長の悩み。
「課長になったといっても、プレイヤー部分が減った訳でもなく、プレイヤーの数字も追いかけなければならない。部下のために時間を取りたいと思っても、自分の数字はどうなる?と思うと、向こうでお客様も待っていると思うと、つい、自分の仕事を優先してしまう。管理職だから、そこはなんとかやりくりしないといけないとはわかっているが、身体は一つしかないし、時間だって限界がある。上に(部長など)に相談すると、『管理職というのは、管理をする人間で、自己管理も含めて何とかするのがお前の仕事だろう』と言われ、何も助けてもらえない」
・・・・
最近、こんなことをよく耳にするようになりました。
上司のいう、「それをするのがキミの仕事だろう」は、一見正しそうなのですが、よくよく考えると、それ、上司の責任放棄なんですよね。
リーダーとか管理職とか、そもそも、自分の仕事が上手く回るように自己を管理し、部下やメンバもうまく仕事ができるようにしていくのが支援するのが役割なわけで、だから、「そこを何とかするのが君の仕事だろう」までは、まあ、ある意味正しいのだけれど、その上で、「キミの仕事」だけど、「うまくいっていないなら、何かサポートしよう」「うまくいっていないなら、どうすればうまくいくか、一緒に考えよう」というのが、さらに上の上司が言うべきことだし、やるべきことだと思うわけです。
「そこを何とかするのがキミの仕事だろう。以上」
と話を打ち切ってしまうとしたら、その上司こそ、「部下やメンバがうまく仕事ができるようにする」という上司の役割を果していないので、そこで相手を突き放してはいかんのです。
というわけで、今後、もし、そういうセリフを聴いたら、もう少し掘り下げてみることをお奨めします。
「キミの仕事、とは?具体的に教えてください」(笑顔で)
「自分の時間をやりくりしたり、部下が仕事しやすくなるようにサポートしたりするのがキミの仕事だって言っているんだ」
とか言われたら、
「じゃあ、〇〇さんも、私のサポートをしてくださいよ」(笑顔で)
と返す。
どうでしょう?(無理?
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「サーバント・リーダーシップ」という考え方があってですね・・・