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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

【父の介護日記③】年内最後の訪問看護師とケアマネージャの来訪(12/29)

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実家に到着したのは12月29日(月)午後2時ごろだったかなあと思います。いやもっと早かったかな。

すでに妹一家(甥っ子5歳を含む)が前夜からいて、妹からは、以下のような連絡を受けていました。

「お母さん、相当疲れている」
「お父さん、自分のことを、心不全だと言っている」
「明日29日、私は病院に行くつもりなんだけど、一緒にお父さんも連れていこうか?」

・・・ 父は内科医なので、自分で、自分の状態を"心不全"と「診断」していたようです。


実家に着いてまずびっくりしたのが、父より母でした。

数日前から風邪気味だとは聞いていましたが、ソファーに横になっており、表情が死んでいる! 目がとろーんとして、反応も鈍く、だるすぎるだるくてたまらないという感じ。

母に「大丈夫?」と聴くと、「気力が湧かない」と、これまで聴いたことのないセリフを。そういう弱音を吐く人ではないので、表情共に、びっくりしました。

父はといえば、いつも通りソファに腰かけ、TVを見ているものの、呼吸が苦しそう。喘鳴が聞こえています。

むむ、これは。。

「3時に訪問看護師さんとケアマネさんとフランスベッドの方の3人が来るの。訪問看護師さんがお父さんを入浴もさせてくれるので、お風呂洗って、お湯ためて、風呂場を温めて・・・」と母はそういいまだ倒れています。

到着したばかりで、なんだかわからない私は、自分が着替えたり、なんだりしているうちに、義弟がお風呂掃除を始め、「ああ、ごめん、私がしなきゃいけないのに」といい、ばたばた、と。

15時、ケアマネさんと訪問看護師さん、フランスベッド介護用品担当の営業さん?到着。まずは、すでにレンタルで数日前に導入されていた室内車椅子の交換。
大きすぎて家の中で動きづらかったこともあり、小回りの利くサイズに交換したとのこと。

「お、これだと、お父さんをなんとか風呂場まで連れていけるわ」などと皆言っている。

看護師さんが血圧測ったり問診したりしてから、入浴へ。

ソファに座っている父は支えることで立ち上がれ、そこから車椅子に移乗。車椅子でトイレへ。2人がかりでトイレへ座らせ(介助)、そこからさらにまた二人がかりで車椅子に移乗、2人がかりで風呂場へ。
風呂場では、100㎏の力で寄りかかっても大丈夫という、入浴介助用の椅子(フランスベッド製)があり(これもレンタル)、・・・あとは看護師さんにお任せ。

・・・風呂から上がり、また車椅子でソファへ。

再度看護師さんが父を診てくださいました。

ちょっと前から父が「口が痛くてあまり食べられない」と言っていたので、看護師さんに伝えますと、看護師さんも口腔内を見て、「うーん、なんでしょうねぇ」とわからない様子(そりゃそうです。歯科が専門なわけではないですから)

その日は、ケアマネさんと私は初対面の挨拶をし、フランスベッドの担当者には、すでに導入していた介護電動ベッド、室内車椅子、部屋のそこかしこに設置してある天井と床でさえる巨大つっぱり棒(これにつかまって立つわけですね)などのほかに、「立ち上がりを楽にする介護ソファ」もどうかな?などと話して別れました。
(この間、理系の義弟は、「どういう導線にすれば室内で父をより楽に移動させられるか」をひたすら検討していました。PCをここの移す? 介護ソファをここに入れて、もとからある3人掛けソファは脇によけて。・・・などと)

1月29日(月)、この日で年内の公的な方との打ち合わせは全て終わりで、年明けは、1/5(月)の平日から、ケアマネさんもその他皆さんともまた連絡が取れることになりますね、なんて話をして、「今年もありがとうございました」の挨拶をしてお別れ。

この時、フランスベッドの担当者さん(若い男性)は、「ボク、年末年始、基本的には家でごろごろしているだけなので、何かお困りのことがあれば電話してくださいね」とおっしゃって、なんといい人なんだ、と感激したのを覚えています。

お風呂終わるともう夕食の支度。

母は相変わらずどよんと寝込んでいるので、妹と私とで夕食の支度。その晩は、前夜作ってあったおでんに、新しい種を追加投入して、2晩目のおでん。

父は、ソファーから動けないので、リビングの父のところまで、比較的柔らかいおでん種を小分けにしたものを持っていきましたが、「口が痛い。食べたくない」といって水分をちょっと摂ったのみで、「もういらない」と険しい顔をして食事を拒絶します。

父は食事くらいしか楽しみがない、というほど、「朝昼晩」のご飯を「まだか」「まだか」と言っているタイプだったので、以前から「お父さんが食べなくなったら危ないね」と家族では話題にしていたわけですが、その父が「食べられないから要らない」と言い出しました。

あ、こりゃ大変なことが起こるかな?と、漠然と予感し始めたのがこの29日でした。
口が痛いのは何故なのか? 喘鳴はどこに原因が? トイレに連れていくだけでも重労働だ、これ、もっと楽にならないか?
(父およそ70g、母、たぶん、45㎏くらい。一人では限界が・・・)

そして、怒涛の12月30日(火)がやってきます。

この日、家族全員が"死にそう"になるのでした。(父だけでなく、介護している家族みんなも・・・)

【交換された小回りの利く車椅子】
車椅子.jpg

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