マスコミは事実を歪曲しているのでしょうか?
よく、
マスコミは事実を歪曲している
という趣旨の記事や主張を目にします。
本当でしょうか?
私は、人が介在し、紙面や放送時間の都合から編集が入る以上、ある程度の意図が入るのは当然だと思っているので、歪曲の意思に関わらず事実はある程度曲がって伝わるのかなと感じています。
逆に、
マスコミが事実を歪曲している
と感じる、感じないかも主観的なものかなとも思います。
事実、マスコミの歪曲を批判する根拠は、何かしらの事実に対してマスコミが批判的な報道をした場合がほとんどです。
事実以上の善人として報道された!けしからん!
などを主張する人はまずいません。
事実、私も何度か新聞、雑誌の取材を受けた事はあるのですが、
玉木さんはいい人
と書かれると、それについては特に何も感じませんでしたが、
玉木さんは悪い人
と書かれると、
「悪い人とはなんだ!確かにいい人ではないかもしれないが、この書き方じゃ、とにかく、すべてにおいて玉木は悪いみたいじゃないか!俺だって、電車でおばあちゃんに席を譲る時だってあるんだ!マスコミは事実を伝えていない!」
などと感じます。
また、あるときは、事実は違っていないものの、「言い回し」を変えられてしまって、困惑した事があります。例えば、企業のM&Aの是非について聞かれたとき、
「上場している以上、仕方がないことだと思います」
と答えたつもりが、
「ま、上場してんだからさ、仕方ないんじゃないの?(玉木社長)」
というように(チャラめに)書かれたこともあります。取材の際、基本的にはフランクに対応し、オフィシャルなコメントは、固い言葉でしゃべっていたのですが、すべてのコメントを取材時の雰囲気からフランクモードで記述されたのでしょう。
また、よくあるマスコミ批判に、
スポンサーなどの不祥事は報道しないか、小さく報道する
ということも言われますが、これについては事実のように感じます。
が、少なくとも私はこのような傾向を攻めようという気にはなれません。
仮にあなたが今、リクルート活動中で、ずっとあこがれていたA社の最終面接が1週間後にせまっている状況で、A社の商品に欠陥があるいう事実を知ったら、実名ブログでその事実を公表しますか?
私はしません。できません。腰抜けです。
なので、私はマスコミがスポンサーに甘くても批判しませんし、その資格もありません。
ところで、
マスコミは事実を報道しなければならない
という、そもそもの前提は、何に基づくものなのでしょう?
と思い、Google先生に聞いてみると、どうやら、
報道法 第1章の2 第3条の2に、
- 公安および善良な風俗を害しないこと
- 政治的に公平であること
- 報道は事実をまげないですること
- 意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること
というのがありますね。特に3ですかね。ただ、これは「放送事業者」が対象のようなので、新聞や雑誌は関係ないのでしょうか?だから、週刊誌は好き勝手かけるのですかね?ま、各社内部規定みたいなのはあるようですけど。
これに基づけば、「玉木は悪いやつだ」も「言い回しを変えること」も「スポンサーに甘い」ことも違法ではないようですね。