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モバイルシフトとソーシャル化によって変化するネットの世界を、読者と一緒に探検するBlogです。

超絶プレゼンで知られる起業家のベンチャー、身売りへ。

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巧みなプレゼンと、Web上のアイデンティティをセキュアにしていくためのアイデア”Identity 2.0”で知られた起業家 Dick Hardt 率いるSXIP Identityが会社清算か身売りに追い込まれているらしい。OpenIDやGoogleのOpenSocialなど、Web上のID統合や共通化の動きが加速する中、彼らのアプローチはなかなか難しかろうと思っていた矢先だ。

CEOのDickとは、2005年の暮れ、サンフランシスコのホテルで食事をしたことがある。当時はサイボウズに在籍しており、青野社長も同席していただいていた。2005年12月に行われた「シンジケート」というイベントに参加したおりのことだ。

Dickのプレゼンスタイルは日本でいえば高橋メソッド的?、だが、僕も相当に刺激を受けて、(15-20分程度の短いプレゼンのときには特にだが)彼のやりかたをベースに、自分なりのアレンジを加えたエンタメ色の強いスタイルを作り上げた。その意味では”先生”といってもいい。

それはともあれ、当たり前の話だが、彼ほど自分たちの事業のアピールが上手な人の会社でも、なかなかに成功することは難しい、ということ。ベンチャーはほんとうに大変だ。身につまされる。

ちなみに「シンジケート」はRSSフィードやタギングなどを使って分散するWebコンテンツをシンジケート(疎結合)していくビジネスモデルや、テクノロジーのカンファレンスだが、その後はWeb2.0というバズワードに飲まれ、イベントとしては2回開催されたのみで終わった。しかし、僕以外にも、このイベントに参加した日本人は、相当の衝撃と感銘を受けたと思う。少なくとも僕にとってはWebの進化と未来をかいま見た瞬間だったのだ。

いまだに、僕はそのときの余韻を残し、自分たちの事業に取り組んでいる。


 


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