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Google vs Microsoftの戦いは、イントラネットを崩壊させるか?

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GoogleがオンラインワープロサービスのWritely(Upstartle社。詳しくはこちら)を買収したことについては既に触れた。

実は拙書『Web2.0 BOOK』(現在売り切れで増刷待ち)のP176 - 178で、MSがGoogleやその他のWeb2.0的挑戦者との泥沼の戦いに引きずり込まれることを指摘しているが、それが早くも明快になったと言える。

また、P178 - 180では、こうした戦いの結果、イントラネットとインターネットとの垣根が崩れていくと予言している。その過渡期としてイントラネット2.0(Web2.0的技術やサービスの強い影響を受けたアプリケーションがイントラネット市場を席巻する状態)があるとも書いている。
事実、Web型グループウェアのネオジャパンは、Ajaxによるリッチインターフェイスを持つグループウェアのリリースを発表しているし、米ZimbraはMS Outlookに酷似したWeb型コラボレーションツールの開発で巨額のVC資金を得ている。また、社内SNSやイントラブログといったシステムの台頭は、イントラネット2.0が インターネットにおける”Web2.0”の影響によって変化した結果である良い証左だ。

GoogleはWritelyをGmailのようにフリーサービス+広告モデルで提供し始めると思われるが、遅かれ早かれ表計算ソフト(Num Sumを買収する?)やオンラインカレンダー(自社開発?買収?)を提供し始めるはずだ。それはMS Ofiiceの領域を超え、MS Exchange(=グループウェア)への敵意をはっきりと見せることになる。それはたぶん今年中に明確になるだろう。

イントラネット2.0が過渡的であり、その後はインターネットサービス(つまりホスティングやASP)による企業ネットワークへとシフトすることはまず間違いない。問題はイントラネット2.0の期間がどのくらい続くか、である。僕は2-3年はイントラネット2.0といえる時代が続くと予想していたのだが、むしろ、もっと早くその先にあるイントラネット市場の崩壊が来てしまうのかもしれない・・・。

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