検索→受信→発信→共有→検索(Web2.0の非技術的考察-5)
インターネットにおける新しいトレンド、Web 2.0。
数年前の「ブロードバンド」登場時の狂騒とほぼ同じ状況が生まれつつあるが、これだけは絶対に必要だと思うポイントを、一ユーザー側の立場で言ってみる。
1) 情報の受信
効率的な情報の受信を支援する仕組み、例えばFeedリーダー(≧RSSリーダー)のようなツールが必要だ。
2) 情報の発信
誰でも簡単に情報をWeb上に発信することができること。Blogの登場がこれを実現した。しかも出来上がったページは(XHTML with Feedによって)非常に構造的なモノである。
3) 情報の検索
Web上の情報を簡単に探し出せなくてはならない。
Google、Technoratiなどの検索エンジンがこの機能を担っている。
4) 情報の共有
情報は他者と共有されることが必要だ。かつ、共有されていくことによって、徐々に付加価値が生まれていかねばならない。ソーシャルブックマーキング、ソーシャルタギング、あるいはトラックバックなどが、良い例である。
これと関連して、マーケター的な感覚で言うと、AIDMA → AISASという状況がある。
A : Attention (注意を引く)
I : Intention (関心を抱かせる)
D : Desire(買いたいと思わせる)
M : Memory (記憶させる)
A : Action(購買させる)
という動きから、
A : Attention (注意を引く)
I : Intention (関心を抱かせる)
S : Search (検索させる)
A : Action(購買させる)
S : Share(感想を共有してもらう)
という消費者の流れに対応していかねばならない。
(「日経ビジネス(2005.10.31)」P39参照。ちょっとした流行になったGooglezonについての記事が掲載されているので必買!)
このAIDMAとAISASの違いは、検索と共有という行為がネット上で行われることが日常的になったことによって発生している。一般の消費者が様々な方法で情報の受発信をネット上で行うことが当たり前になり、情報量の流通が急激に増大したことを示すものだ。
Web 2.0において、
検索→受信→発信→共有→検索
という循環を、同じところをくるくる回るのではなく、螺旋のように付加価値を生みつつ成長していくようなもの(Positive Spiral)にしていかねばならない。このための上昇方向というか止揚を生み出すためのフォースを提供する企業こそが、Web 2.0参加企業と言えるだろう。
[追記]
先日の金曜、cybozu.net株式会社の設立メンバーとなるNさん、懇意にしていただいているIT系記者のKさん、そしてITライターの長野弘子さんと呑みにいったのだが、今になってEPIC2014の日本語字幕を担当しているのが長野さんと気がついた。不覚。
[追記2]
『EPIC2014』は現代の『1984年』と言えるかも。
Technorati Tags: Feed, feedpath, feedsphere, web 2.0