ことばの力
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卒業式の日
式が終わって、職員室に戻り一人で卒業式の余韻に浸っていると、一人の生徒が来て「先生、あの時ありがとう。あの言葉のおかげで最後まで頑張れて・・・。先生のおかげです・・・」「A君なら、大丈夫」って言われて、その時、模試の成績も悪くてかなり落ち込んでて、でも、その言葉聞いて、頑張れるって思えて・・・」
確かに自分は、秋頃、この生徒が「先生どうしよう・・・」と自信無げにつぶやいたとき「A君なら、大丈夫」と言った。
自分としては、そんな大きな重い言葉だと意識もせずに、そう言った。元気付けようとか、なんとか励まそうとか、そんなつもりはなく、ただ淡々と「自分はそう思ってる」という思いを伝えたにすぎない。
その言葉が、そんなにも彼の心の支えになっていたことに驚いた。言葉の重みを改めて感じた出来事だった。
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