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「生保」というと最近は「生活保護」の略称だったりしますが、こちらは「生命保険」です。保険会社(メーカー)、代理店(販社)だと言いづらいこと、言えないことを、分かりやすく書いていきたいと思います。新規加入や見直しの際にご参考にして頂ければ幸いです。また、取り上げて欲しいテーマがあればリクエストしてみて下さい。可能な限りお答えしていきます。

「3年ごとに15万円もらえる女性のための入院保険っていいのかしら?」~オンナ45歳の選択~

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トモコさんとナオミさんの続きです。
同い年で同じ職場で働いている(表面上は)仲良しのお二人ですが、30歳から45歳の15年間においての医療保険加入については大きな差がついてしまいました。

簡単におさらいすると・・・

・保険料はほぼ同じ
・1回の入院で給付される日数は180日(トモコさん)VS120日(ナオミさん)
・亡くなった場合の保険金は500万円(トモコさん)VS100万円(ナオミさん)
・お小遣いは15万円が3年ごとで合計75万円(トモコさん)VSなし(ナオミさん)
※詳細は前回のブログをご覧下さい。

これだけ見ると何が悲しくてナオミさんは「レディス新EVER」に加入しているのか、と思ってしまいますよね。

トモコさんの加入している損保ジャパンひまわり生命の「フェミニーヌ」は15年更新ですので、加入から15年経った45歳(30歳で加入でした)になると、自動更新となります。
健康状態に関係なく、全く同じ保障内容で更新できますが、保険料はアップします。

・フェミニーヌのトモコさんの月保険料は8,555円から10,222円 にアップ
・レディス新EVERのナオミさんの月保険料は8,306円で据置

ここでほんの少しトモコさんに不利な面が出てきました。
しかし75万円のお小遣いがありますので、補って余りある状態です。

ここでお二人の人生を振り返ってみましょう。
30歳から45歳までの15年間、結婚をしていればお子さんがいて何かと物入りであったと想像できます。
またシングルでキャリアを積んでいるとしても「自分への投資」は欠かせないものであったと思います。

トモコさんは15万を5回もらえて合計75万円をフリーハンドで使えたわけです。
一方ナオミさんは、物入りの補填や自分への投資は、この保険では捻出できません。

さらに更新して45歳から60歳の15年間を加えて合計30年で考えると、トモコさんのお小遣いは合計150万円になり、小型車一台分ほどの差になります。

この差は大きいですよね。
この30年間でトモコさんは100万円以上「フェミニーヌ」に加入したことで稼いだことになります
パートの扶養枠の年間所得とほぼ同じぐらいですので、1年間トモコさんがパートの仕事をサボってもその収入をカバーできることになってしまうのです。

さて、女性の平均寿命は86歳ほどです。
次回の更新は15年後の60歳の時点ですので、そこからまだ20年以上の人生が待っています。
60歳までの人生では、トモコさんが断然有利であったようですが、60歳以降はどうなのでしょうか。

ナオミさんの大逆転はあるのか、トモコさんが逃げ切るのか・・・・。
ドラマティックな最終回を乞うご期待!

 

なぜこんなにメリットが多い(ように見える)「フェミニーヌ」は通販専用なのでしょうか?
一部保険ショップでの扱いはありますが、営業マンや代理店が積極的に販売をすることはないようです。
利幅が少なくて販売手数料が捻出できないからなのか、、戦略的に通販チャンネルを維持し差別化を図るためなのか・・・どちらも理由としてはありえますが、もっと他にあるように思います。
これも次回に引っ張ります。
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