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UNIQLOエアリズムマスク、安易なブランド拡張の失敗に学ぶ

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かつての安物から、フリースやダウンベストにヒートテックなどの高機能素材でイメージを一新したUNIQLO。その涼しい素材で夏の定番となっている「エアリズム(AIRism)」を冠したマスクとなれば、「夏でも涼しく快適なマスク」だと思うでしょう。プレスリリースでも涼しさを押し出しています。

FireShot Capture 340 - すこやかな生活をサポートする「エアリズム マスク」登場 6月19日(金)よ_ - https___www.uniqlo.com_jp_corp_pre.png

プレスリリースの末尾には注意書きとして、

※マスクは感染(侵入)を完全に防ぐものではありません。
※「エアリズムマスク」はオールシーズン用です。マスクに冷却効果はありません。
※激しい運動時及び炎天下でのご着用はお避け下さい。

と、冷却効果はないと記載しています。しかし、エアリズム という 夏に涼しく快適な ブランドを冠したからには、その注意書きは、クレームよけになっていません。

日経新聞も

夏用マスクに消費者殺到 ユニクロ、店に行列・サイト混雑

2020/6/20付
日本経済新聞 朝刊

と報道して、夏用マスクと世間に認知されていることを追随しています。

エアリズム素材を使ったのだから、エアリズムマスク というのは 商品を売りたいマーケターとしては避けがたいものでしょう。

しかし、そういう誘惑に負けてブランド価値を毀損してしまうことは中長期的に大きな損失となります。マーケターは他山の石としてユニクロの失敗に学ぶ必要があります。

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