成功する考え方シリーズ vol 9 エリック ジェイコブセン氏
今回はNHK番組『えいごであそぼ』で活躍中の子供だけでなく、母親にもとてもに人気がある個性派のミュージシャンのエリック ジェイコブセン氏へのインタビューから学んだ事を皆さんにシェアします。
- 日本への交換留学
急に日本に行く事が決まり、準備をしていなかったために日本語がゼロの状態で日本にきました。最初の3ヶ月間はまったくコミュニケーションが取れない状況だったので、まるで赤ちゃんとして暮らすような毎日でした。アメリカでは自分のアイデンティティを認識できる環境があったけれど、自分を知っている人が誰もいない所に来て、同じ言葉も話せない、そのような「ゼロ」からのスタートで、逆に本当の自分を見つめることができたように思います。
- 初めての作曲活動
アメリカに居た時には人前で歌う自信はなかったんです。でも、日本に来たら、自分の寂しい気持や理解されない孤独感を日本語で言えない。そこでそうした気持ちを英語の歌にしました。歌詞が英語だから、誰も分からない。恥ずかしがる事なく自分の奥にある気持ちをそのまま外に出せる方法でした。その開放感は今でも忘れられません。その歌を英語が分かる交換留学生の会合で歌ったら、「エリック、ありがとう!私達の気持ちを歌にしてくれて。」と言われました。それが自分の音楽の出発点だと思います。
- 再び訪れたことで分かった日本
高校生で来日したときには、日本語が理解できなかったこともあり、色々な事が起きても自分の中でうまく消化できませんでした。その後、コロラド州立大学で日本語を学び、日本語が上達した状態で再び日本にやってきて、こんどは、いろいろな体験をしっかり理解していけました。「あ。。。そういうことだったんだ」というひとつひとつの発見が積み重なって、自分と日本のルーツになっていったのだと思います。
- テレビ番組出演までの道
その当時はまだ大きな音楽の仕事が来なかったので、イベントのステージを立てる準備をする「なぐり」などのアルバイトをしていました。ただ、自分の中でも、このままでいいのかな?と考えることもあって、音楽仲間に「音楽で夢を叶えられるかな?続けられるかな?」と聞いたこともありました。そうしたら、まわりのみんなが「もう少し頑張ってよ、エリック」と言ってくれました。そんな仲間の言葉もあって、音楽を続けました。
その後少ししたら、大きな音楽の仕事が入ってくるようになり、やはり「辞めないで続けること」が大事だと経験しました。きちんとした仕事をしたほうがいいかな?と考えることも何度かありました。でも、音楽無しの生活は考えられなかった。いろいろな事をやって、色々な人と繋がった結果として「音楽の仕事」で生活できるようになり、テレビ番組への出演の機会を得る事もできたのです。