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簡単そうで意外と細かい手順と心配りが必要な「事務局」。ビジネスセミナー、周年パーティ、小規模勉強会からPTAイベントまで、事務局の現場から、企画からスムーズな運営、場づくりの失敗と成功を紹介します。

プレゼンをタイムマネジメントする

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「求められているだけ提供せよ」

あるスピーチの本を読んでいると、言語学者ポール・グライスの4つの「会話の公理」が紹介されていました。その「会話の公理」の最初に書かれている言葉が「量」の公理で「求められているだけ提供せよ」でした。

「まさにその通り」

良いプレゼンには、構成や話し方、身振り、スライドなどいろいろなポイントがありますが、その一つに「時間」があります。つまり、決められた時間内に終える、というタイムマネジメントができているかどうか。

プレゼンの本にもよく「時間内もしくは少し早めに終えると良い」ということが書かれているのですが、意外と気にとめないスピーカーが多いように思います。実はそういうスピーカーは、とてもいい人であることが多い。サービス精神が旺盛で、惜しみなく情報を提供をし、講演時間を延長してしまう。

終了時間は締め切り

けれども終了時間は決められた枠であり、締め切りと同じです。参加者はその「枠の範囲内」で最高の中身を聞けることを期待しています。劇やバレエを観に行って、日によっては終了時間が長くなる、ということがないように、プレゼンも時間内に終了することで、聴いている側は高い満足度を得るし、もっと聴いていたかったという気持ちが生まれます。

企画したセミナーのアンケートで「時間が短かった」というコメントが書かれているセッションをみつけると、この講師の話しの内容は充実していたんだな、と思います。

プラカードにして見せたくなる

そのスピーチの本「オバマ流世界一のスピーチの創りかた」は同時通訳をする著者が日頃仕事で様々なスピーチを聞く中で、なぜオバマのプレゼンテーションの優れているのか、100ページ弱で簡潔にまとめています。

本では「話しが長いばかりでいっこうに要領を得ない人には、グライスの4つの公理をプラカードにして見せたいくらいだわ」という同僚の言葉も紹介しています。言葉を理解して、別の言語に訳す同時通訳の人にとっては一層切実なのでしょう。(いつ終わるともしれない会議にあってもよいかもしれません)

情報をこれも・あれも、と提供するのではなく、吟味・整理して「求められているだけ提供」「求められている以上に情報量を与えない」ことで伝えたいメッセージがきちんと伝わり、興味が高まるプレゼンになるのです。


「会話の公理」
量(Quantity)
求められているだけの情報を提供せよ。
求められている以上に情報量を与えるな。
質(Quality)
信じていない事を言うな
根拠の無い事を言うな。
関係(Relation)
関連のないことを言うな
様態(Manner)
曖昧な表現を避けよ。
不明確な表現を避けよ。
簡潔に言え。
順序立てて言え。


(オプンラボ 小林利恵子)

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