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Garoon on cybozu.comは企業内ソーシャルコミュニケーションを加速する

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昨日発表したサイボウズのクラウドサービス第3弾Garoon on cybozu.comの目玉機能は「スペース」なんですが、この機能って非常にソーシャル的だなあと思います。


大企業のソーシャル活用が何かと話題になることが多いのですが、それ以前に大企業はそれ自体がもうひとつの社会です。
物理的な場所の制約を受ける従来の組織では勤務場所や机の配置が個人の立場や役割を決めていました。
なので、個人は組織の目指すひとつの線に乗って、その上で上を目指すしか方法がなく、そこから外れるとアウトロー呼ばわりされたりしたわけです。

しかし、今日本企業で問題になっているのは組織の壁をボトルネックとする硬直性です。

ソーシャルネットワークでは、前出のとおり組織から飛び出した個人の力が強くなってゆくのですが、これは企業におけるマルチファンクショナルな仕組みでも同じではないでしょうか。

「スペース」では、職種や組織を横断するメンバーを集めてプロジェクトをすぐに立ち上げることができます。
プロジェクトに関するディスカッション、共有ToDo、ファイル共有、業務アプリケーション開発基盤(「kintone」)を一画面に集約してみんなで見ることができるので、実際の机の並びや事業所の場所の制約を受けることなくコラボレーションを行えます。

先行で導入いただいた「ジンコーポレーション」様では、各部門から選出されたプロジェクトメンバーが、それぞれ違う場所から複数のプロジェクトを同時にこなして、新店出店を加速させています。




YouTube: Garoon on cybozu.com お客様導入事例(株式会社 ジンコーポレーション様)

制約なしに「場」を作れるので、そこでは誰でもリーダーになれ、何人ものリーダーといっしょに仕事を個人がいます。
一直線の成長の上にないので、誰の指示やどのミッションを優先させるかは、自分で判断するしかなく、戸惑うこともありますが、逆にそれらの組織を利用して、企業内での自分の生き方を自分で決めることすら可能です。

このようにそもそもマルチファンクショナルな仕事を要求することは、組織に縛られない強いビジネスマンを産むことと同義です。逆にこの仕組がうまく機能しないのは、従来の組織に縛ろうとする力が働かせているか、個人の価値観が単一の上司や組織に従うことから脱却できないからだと言えるでしょう。

Garoon on cybozu.comの新機能「スペース」は、大企業にとっては社内の硬直性を打破する社内ソーシャルプロジェクトツールであり、ビジネスマンにとっては、組織の壁にとらわれずにたくさんのグループを自由に泳ぎまわる拡張性をもたらしてくれる可能性があると思うのです。

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